妊娠何ヵ月まで立ち仕事で働ける?押さえるべき5つのポイントや不安な場合に行うことを解説
妊娠中でも立ち仕事を続けたいけど、いつまで大丈夫かわからないと悩んでいる主婦の方もいるかと思います。産後のことも考えて無理なく働ける方法を知りたいと考えている方も多いでしょう。
本記事では、妊娠中に立ち仕事を続けられる期間の目安や、週数ごとの身体の変化と注意点、無理なく働くための具体的なポイントを解説しています。
今やっている仕事を見直していきたいと考えている方は、ぜひ最後までご覧ください。
妊娠何ヵ月まで立ち仕事で働ける?

妊娠中に立ち仕事をいつまで続けられるかは、個人の体調や仕事内容、職場の理解度によって異なるため、一概に「何ヵ月まで」とは言えません。
労働基準法では、出産予定日の6週間前(多胎妊娠の場合は14週間前)まで働く権利があります。妊娠経過が順調で体調に問題なければ、法律上の産休開始時期まで立ち仕事を続けられます。
しかし、立ち仕事は身体に負担がかかりやすいため、妊娠が進むにつれて辛さを感じる方が多いのも事実です。体調が優れない場合は、無理せず有給休暇などを利用し、早めに休む選択をするのがおすすめです。
妊娠何ヵ月まで立ち仕事で働けるか 【期間別】

ここでは、妊娠初期・中期・後期に分けて、主な身体の変化と立ち仕事への影響を解説します。
- 妊娠初期(2~4ヵ月)
- 妊娠中期(5~7ヵ月)
- 妊娠後期(8~10ヵ月)
各時期の特徴を知っておくと、働き方の目安がつかみやすくなります。それぞれの変化を順に見ていきましょう。
妊娠初期(2~4ヵ月)
妊娠初期は、外見の変化は少ないですが、つわりやだるさなど、体調の変化が現れやすい時期です。
- 妊娠2ヵ月頃(4~7週):胸の張りや強い眠気、つわり、めまいや貧血の症状あり
- 妊娠3ヵ月頃(8~11週):つわりのピーク、吐き気や眠気の症状あり
- 妊娠4ヵ月頃(12~15週):つわりが落ち着くが、立ちくらみなどの症状あり
妊娠中期(5~7ヵ月)
一般的に「安定期」と呼ばれる妊娠中期ですが、お腹が大きくなるにつれて新たな不調が現れることもあります。
- 妊娠5ヵ月頃(16〜19週):めまいや立ちくらみの症状あり。お腹が大きくなり、立ち仕事が負担になる
- 妊娠6ヵ月頃(20~23週):お腹の膨らみが目立ち始める。足のむくみ・静脈瘤などが起こる可能性あり
- 妊娠7ヵ月頃(24~27週):子宮の圧迫で息苦しさや胃もたれが出やすい。疲れがたまりやすい時期
妊娠後期(8~10ヵ月)
お腹がさらに大きくなり、出産に向けて身体が準備を始める妊娠後期は、立ち仕事の負担が大きくなる時期です。
- 妊娠8ヵ月頃(28~31週):赤ちゃんの成長で腰や背中に痛みが出やすく、お腹の張りやむくみも増える
- 妊娠9ヵ月頃(32~35週):お腹が大きくなり転倒リスクが高まる。立ち仕事は基本的に控える
- 妊娠10ヵ月頃(36~40週):出産が近く、お腹の張りが頻繁に。通勤も含め、仕事は休んで出産準備と休養を優先
妊娠した場合の仕事の継続判断 【3パターン】

妊娠した場合の3つの働き方と、それぞれの注意点を解説します。
- パターン1:産前6週間前まで働く
- パターン2:産休開始を早める
- パターン3:今すぐ退職する
選択肢を知っておくと、自分に合った働き方を選ぶときの参考になります。
妊娠中は仕事に行きたくない、立ち仕事が辛いと感じている方は、以下の記事を参考にしてください。
関連記事:妊娠中で仕事に行きたくない! そんな時の対処法と負担の少ない仕事をご紹介MamCampママキャン
パターン1: 産前6週間前まで働く
体調が安定していて、医師からも問題ないと言われている場合、法律で定められた産前休業開始(出産予定日の6週間前)まで働く選択肢があります。
仕事を続けることで社会とのつながりを保てたり、収入を確保できたりするメリットがあります。
パターン2: 産休開始を早める
体調が安定せず、産前6週間まで働くのが難しい場合は、早めに産休に入る選択も考えられます。
まずは、有給休暇の利用を検討しましょう。産休や育休中にも有給が付与される場合が多いため、無理に残しておく必要はありません。
次の手段として、「母性健康管理指導事項連絡カード(母健連絡カード)」を活用しましょう。医師に記入してもらうことで、勤務時間の調整や業務の軽減、必要に応じて休業も依頼できます。
パターン3: 今すぐ退職する
立ち仕事による身体への負担が大きく、どうしても働き続けるのが困難な場合、退職も選択肢の一つです。
ただし、退職すると、産休・育休にともなう「出産手当金」や「育児休業給付金」を受け取れなくなるため、慎重に判断しましょう。
パートやアルバイトでも条件を満たせば給付金の対象になる場合があります。退職を決める前に、有給休暇の取得や母健連絡カードを活用した休職など、他の方法がないかを考えてみましょう。
妊娠中でも立ち仕事を続ける場合に押さえておくべき5つのポイント

ここでは、妊娠中に仕事をする際、意識したい5つのポイントを解説します。
- 身体への負担が少ない業務に変えてもらう
- 周囲から妊娠中の仕事に関する理解を得る
- 体調に応じてシフトや勤務時間を調整する
- こまめな休憩を心がける
- 母健連絡カードを活用する
上記を意識すれば、無理のない働き方を考えやすくなります。それぞれのポイントを順に見ていきましょう。
身体への負担が少ない業務に変えてもらう
お腹が大きくなると、長時間の立ち仕事や重い物を持つ作業は、腰痛やむくみ、転倒のリスクを高めます。
可能であれば、職場に相談し、電話対応、データ入力などの業務への変更をお願いしましょう。階段の上り下りが多い業務や、暑さ・寒さが厳しい屋外作業なども避けるなどの配慮も必要です。
周囲から妊娠中の仕事に関する理解を得る
妊娠中はホルモンの影響で気分が不安定になったり、見た目にはわかりにくい身体の不調を抱えたりします。
妊娠がわかった段階で早めに上司に伝え、体調や働き方を相談するのがおすすめです。初期は体調を崩しやすいため、早期に共有しておくと配慮してもらいやすくなります。
また、同僚にも伝えておくと、急な休みや業務の調整がしやすくなります。「迷惑をかけたくない」と一人で抱え込まず、体調が悪いときは素直に伝えましょう。
体調に応じてシフトや勤務時間を調整する
妊娠中は体調が日々変わるため、状態に合わせて働き方を見直すことが欠かせません。
つわりが辛い時期は出勤日数を減らす、勤務時間を短縮するなどの工夫が考えられます。
妊娠後期でお腹が大きくなってきたら、立ち仕事の時間を減らす、休憩時間を長く取るなどの調整が必要です。
こまめな休憩を心がける
妊娠中は普段より疲れやすく、特に立ち仕事は足腰への負担が大きいため、意識的にこまめな休憩を取りましょう。
目安としては、1時間に1回、10分ほど座って身体を休めるのが理想です。休憩中は軽いストレッチや水分補給も行い、足を少し高くすると、むくみ軽減につながります。
忙しい職場でも、無理は禁物です。決められた休憩時間だけでは足りないと感じたら、遠慮せずに上司に相談しましょう。
母健連絡カードを活用する
「母性健康管理指導事項連絡カード(母健連絡カード)」は、妊娠中や出産後に医師などから受けた指導内容を、勤務先に伝えるための書類です。
妊婦健診の際に医師や助産師に記入してもらい、職場へ提出します。カードには、通勤の緩和や休憩時間の延長などが具体的に書かれます。
参考: 母健連絡カードについて|妊娠出産・母性健康管理サポート | 働く女性の心とからだの応援サイト
妊娠中に働くのが不安な場合に行うべき3つのこと

妊娠中に働くのが不安を感じた場合、早めに行っておきたい3つのことをご紹介します。
- 業務の引き継ぎを早めに行う
- 産後の理想の働き方を考える
- 支援制度の確認・活用を行う
あらかじめ準備しておくことで、不安を減らしやすくなります。では、それぞれの内容を詳しく見ていきましょう。
業務の引き継ぎを早めに行う
妊娠中は体調を崩して急に休むこともあるため、業務の引き継ぎは早めに準備を始めておくと安心です。
休んだときに誰でも業務を引き継げるよう、内容や手順などを文書やデータで整理しましょう。マニュアルを作成したり、共有フォルダにまとめたりしておくと、後任者も把握しやすくなります。
可能であれば、産休に入る1ヵ月以上前から実際に一緒に作業しながら引き継ぐ時間を設けておくとスムーズです。
産後の理想の働き方を考える
妊娠中、体調が落ち着いてきたら、出産後の働き方を少しずつ考えておくと準備がしやすくなります。
子育てと両立するうえで、以前と同じ働き方が難しくなる場合もあるため、自分がどのような働き方を望んでいるのかを具体的に描いてみましょう。「職場復帰を目指すのか」「在宅ワークに挑戦するか」など、選択肢を整理しておくと方向性が見えてきます。
復職後の働き方や、妊娠中でもできる仕事をもっと知りたい方は、以下の記事も参考にしてみてください。
関連記事:妊婦(妊娠中)でもできるおすすめの仕事7選! 在宅ワークの活用など無理なく働くポイントを解説MamCampママキャン
支援制度の確認・活用を行う
妊娠・出産・育児期には、働く女性をサポートするさまざまな公的支援制度があります。事前に確認し、活用できるものは積極的に利用しましょう。
代表的なのは、産休中の収入を補う「出産手当金」(健康保険)や、育休中の収入を補う「育児休業給付金」(雇用保険)です。パートやアルバイトでも対象となる場合があるため、支給条件や申請方法は、勤務先や関係機関に早めに確認するのがおすすめです。
「母健連絡カード」を活用すれば、業務負担の軽減などを職場に求められます。
参考:出産手当金について | よくあるご質問 | 全国健康保険協会
参考: 育児休業給付の内容及び支給申請手続について|厚生労働省
妊娠中に無理せずお金を稼げる在宅ワークがおすすめ!

立ち仕事や通勤がつらくても、収入を確保したいと考える方には、在宅ワークの選択肢がおすすめです。
在宅ワークのメリットは、通勤が不要な点です。満員電車のストレスや移動の負担がなくなるため、体調を整えやすくなります。つわりや不調がある日も、自宅で横になりながら仕事を進められます。
自分のペースで働けるのも特長です。体調に合わせて休憩をとりやすく、時短勤務やフレックスタイム制に対応した案件もあります。
業務内容は主にデスクワークで、データ入力、ライティングなどさまざまです。長時間立つ必要がなく、身体への負担が少ないため、妊娠中でも取り組みやすい働き方です。また、自宅で完結するため、感染症のリスクも抑えられます。
妊娠中の働き方が不安な方は「ママキャン」に相談しよう
妊娠中の立ち仕事は体調や職場環境によって対応が変わります。無理なく働くには、時期ごとの変化を知り、柔軟な働き方を考えることが欠かせません。在宅ワークや支援制度も視野に入れながら、自分に合った選択を探してみましょう。
Mam Campでは、主婦らしい働き方が無料で学べる情報を公式LINEで配信予定です。在宅副業のお役立ち情報や主婦の働き方を学べるスクールの展開も計画しています。
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