女性起業家が活用できる補助金・助成金・支援制度 8選!資金調達の方法を解説【2025年】

起業を志す女性の多くが、資金面に関する悩みを抱えています。
事業を始めるには資金が不可欠ですが、すべてを自己資金でまかなうのは簡単なことではありません。
本記事では、2025年の最新情報に基づき、女性起業家が活用できる補助金・助成金・支援制度をご紹介しています。
起業への一歩を踏み出したい方は、ぜひご参考ください。
女性起業家が活用できる補助金・助成金とは?

起業時の大きな支えとなるのが、国や自治体の「補助金」と「助成金」です。
どちらも原則として返済が不要な資金ですが、以下のように性質が少し異なります。
資金の種類 | 内容 |
補助金 | 経済産業省などが管轄公募期間内に申請し、審査で採択されると支給される事業計画の質が問われる |
助成金 | 厚生労働省などが管轄定められた要件を満たせば、原則として支給 |
簡単にいえば、審査に通過する必要があるのが補助金、要件を満たせばもらえるのが助成金です。
上記のほか、返済は必要ですが金融機関からの「融資」も重要な資金調達手段です。
女性起業家が活用できる3つの補助金

ここでは、多くの女性起業家が活用している代表的な補助金を3つ紹介します。
- 小規模事業者持続化補助金
- ものづくり補助金
- IT導入補助金
事業内容や目的に合わせて、最適なものを見つけましょう。
小規模事業者持続化補助金
小規模事業者持続化補助金は、販路開拓や業務効率化など、持続的な経営を目指す小規模事業者の取り組みを支援する制度です。
Webサイトの作成やチラシの印刷、新たな設備導入など、幅広い経費が対象です。
補助額の上限は、申請する枠によって異なります。
例えば2025年度の例では、一般の通常枠で50万円、賃上げに取り組む事業者向けの特例では最大200万円でした。
ただし、公募回ごとに補助対象や要件が変更される場合があります。
申請を検討する際は、必ず商工会議所や公式Webサイトで最新の情報をご確認ください。
ものづくり補助金
ものづくり補助金は、革新的な製品・サービスの開発や生産プロセスの改善に取り組む事業者を支援する制度です。
新しい機械装置の導入や、画期的なシステム開発など、事業の生産性を大きく向上させる設備投資が主な対象となります。
補助率は、中小企業で対象経費の2分の1、小規模事業者では3分の2です。
補助上限額は申請枠によって異なり、「製品・サービス高付加価値化枠」では最大2,500万円、「グローバル枠」では最大3,000万円と高額な支援が期待できます。
専門性が高く、大きな投資を考えている方におすすめです。
IT導入補助金
IT導入補助金は、中小企業や小規模事業者が業務効率化や売上アップのためにITツールを導入する際の経費を支援する制度です。
会計ソフトや決済システム、ECサイトの構築など、デジタル化を推進する取り組みが対象となります。
IT導入補助金には複数の申請枠があるため、自身に合ったものを選びましょう。
例えば「通常枠」では、導入費用の最大2分の1、金額にして5万〜450万円までが補助されます。
ほかにもインボイス制度への対応やセキュリティ対策に特化した枠もあります。
自社の課題を解決するITツールを導入する際に、費用負担を軽減できる便利な制度です。
女性起業家が活用できる3つの助成金

次に、従業員の雇用や職場環境の改善に取り組む際に活用できる助成金を3つ紹介します。
- 若手・女性リーダー応援プログラム助成事業
- 両立支援等助成金
- キャリアアップ助C金
人を雇用して事業を拡大したいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。
若手・女性リーダー応援プログラム助成事業
若手・女性リーダー応援プログラム助成事業とは、東京都の起業支援制度で、都内の商店街で店舗を開業する方が対象です。
補助率は事業所整備費・店舗賃借料の場合、助成対象と認められる経費の4分の3以内、実務研修受講費は助成対象と認められる経費の3分の2以内です。
地域に根差したビジネスを考えている方は、ぜひ活用を検討してください。
両立支援等助成金
両立支援等助成金は、仕事と育児・介護などの両立を支援するための制度です。
従業員に育児や介護をしている世代が多い場合、加算措置に応じて助成額に加算されます。
その他、介護休業の取得や職場復帰、不妊治療や女性の健康課題に対応する環境整備に取り組んだ場合にも30万円が支給されます。
手厚いサポートが受けられるため、従業員の満足度向上と定着にもつながります。
キャリアアップ助成金
キャリアアップ助成金は、非正規雇用労働者の企業内でのキャリアアップ促進を目的とした制度です。
「正社員化コース」「賃金規定等改定コース」など、取り組みの目的ごとに複数のコースが設けられています。
上記の制度を活用すれば、優秀な人材を安定的に確保し、従業員のモチベーション向上を図りながら、事業の成長を加速させられるでしょう。
女性起業家が活用できる2つの支援制度

補助金や助成金に加えて、融資制度も資金調達の有力な選択肢です。
ここでは、特に女性起業家が利用しやすい日本政策金融公庫と東京都の融資制度を2つ紹介します。
- 新規開業・スタートアップ支援資金(女性、若者/シニア起業家支援関連)
- 女性・若者・シニア創業サポート2.0
返済は必要ですが、低金利でまとまった資金を借りられるのが魅力です。
新規開業・スタートアップ支援資金(女性、若者/シニア起業家支援関連)
「新規開業・スタートアップ支援資金」は、日本政策金融公庫が提供する融資制度で、新たに事業を始める女性や若者、シニアを対象としています。
この制度の対象となる条件は以下のとおりです。
- 女性
- 35歳未満の若者
- 55歳以上のシニア
- 事業開始後約7年以内
融資限度額は7,200万円(うち運転資金4,800万円)と、事業の立ち上げから軌道に乗せるまでを十分にカバーできる金額が設定されています。
比較的低い金利で、長期にわたる返済計画を立てられるため、創業期の不安定な資金繰りを安定させる上で大きな助けになるでしょう。
新規開業・スタートアップ支援資金(女性、若者/シニア起業家支援関連)
女性・若者・シニア創業サポート2.0
「女性・若者・シニア創業サポート2.0」は、東京都が金融機関と連携して提供する、低金利の融資と経営サポートがセットになった支援事業です。
対象は、都内で創業予定、または創業後5年未満(女性は7年未満)の女性、若者(39歳以下)、シニア(55歳以上)です。
融資限度額は1,500万円以内ですが、女性の場合は2,000万円以内と優遇されています。
大きな魅力は、固定金利1%以内の低い金利、そして担保・保証人が原則不要な点です。
創業期の資金調達のハードルを大きく下げ、事業に集中できる環境を提供してくれます。
女性起業家が利用できる補助金・助成金以外の資金調達方法

補助金や助成金以外に、クラウドファンディングや賞金付きのビジネスコンテストで起業資金を調達できる場合があります。
クラウドファンディングはインターネット上でビジネス、プロジェクトの魅力をアピールし、不特定多数の支援者から資金を募る仕組みです。
一方、ビジネスコンテストでは、事業のアイデアや計画を競い、優秀なプランには賞金が授与される仕組みです。
賞金獲得だけでなく、投資家やメディアの注目を集め、事業の知名度を一気に高めるチャンスにもつながります。
女性起業家が活用できる補助金・助成金などの探し方

自分に合った支援制度を効率的に探すには、専門の情報サイトを活用するのがおすすめです。
国が運営する「ミラサポplus」や、中小企業基盤整備機構が運営する「J-Net21」は、全国の補助金・助成金情報を網羅的に検索できる代表的なWebサイトです。
「ミラサポplus」では、補助金の検索だけでなく、専門家による無料相談や、実際に制度を活用した企業の事例なども掲載されており、具体的な活用イメージをつかむのに役立ちます。
「J-Net21」では、経営課題別に情報が整理されており、自社の課題解決に直結する支援策を見つけやすいのが特徴です。
参考:ミラサポplus
参考:J-Net21
女性起業家が資金調達方法を選ぶ際の3つのポイント

数ある資金調達方法の中から、自分に最適なものを選ぶためには、以下3つのポイントを押さえる必要があります。
- 返済の有無・金利が自分に適しているか
- 補助金や助成金の対象に該当するか
- 女性起業家に特化した制度かどうか
上記のポイントをしっかり確認し、後悔のない選択をしましょう。
返済の有無・金利が自分に適しているか
資金調達を考える上で重要なのが、返済義務の有無です。補助金や助成金は原則として返済が不要なため、リスクの低い選択肢の一つです。
一方、融資は返済が必要で、金利も発生します。
また、クラウドファンディングは返済不要ですが、支援者へのリターン(商品やサービス)の提供が必要です。
それぞれのメリット・デメリットを理解し、自分の事業計画と返済能力に見合った方法を選びましょう。
補助金や助成金の対象に該当するか
魅力的な補助金や助成金を見つけても、制度の対象でなければ申請できません。申請前には、公募要領や公式サイトで以下の項目を確認しておきましょう。
- 事業者の所在地(例:〇〇県内限定など)
- 事業の業種や規模
- 対象となる経費の内容
- 申請期間
特に地方自治体の制度は、その地域で事業を行うことが必須条件である場合がほとんどです。
女性起業家に特化した制度かどうか
資金調達の選択肢を探す際には、「女性起業家」を優遇する制度がないかどうかも確認しましょう。
女性向けの制度を活用すると、より有利な条件で支援を受けられる可能性があります。
例えば、先ほど紹介した東京都の「女性・若者・シニア創業サポート2.0」のように、女性は融資限度額が高く設定されているケースも少なくありません。
女性起業家が補助金や助成金を申請する際に注意すべきポイント

補助金や助成金の申請を成功させるには、まず、事業計画がしっかり実現できるかどうかです。
夢物語ではなく、客観的なデータに基づいた説得力のある計画が求められます。申請には多くの書類が必要で、手続きも複雑です。
期限に間に合うよう、スケジュールを立てて計画的に準備を進めなくてはなりません。もし不安な場合は、税理士や行政書士などの専門家の力を借りるのもおすすめです。
多くの制度では、生産性向上などの数値目標の達成が求められます。
女性が起業する際におすすめの3つの業種

何から始めればよいかわからない方のために、比較的リスクを抑えて始められるおすすめの業種を3つのタイプに分けて紹介します。
低資金で始められる職種 | Webライター、SNS運用代行など、パソコンがあれば開業できる仕事 |
在宅でできる職種 | ハンドメイド販売、動画編集など、自宅をオフィスにできる仕事 |
経験を活かせる職種 | 家事代行、ベビーシッターなど、主婦としてのスキルが強みになる仕事 |
上記に共通するのは、大きな初期投資を必要としない点です。
まずは個人事業主としてスモールスタートを切り、事業の成長に合わせて規模を拡大していくのがおすすめです。
より詳しい職種に関しては、こちらの記事もご覧ください。
主婦起業におすすめの職種ランキング!成功例・失敗例も解説
女性起業家のスキルアップなら「ママキャン」の活用がおすすめ!

事業を成功させるには、返済不要の補助金や助成金を活用し、資金面の基盤を固めることが重要です。
そのためには、各制度の特性を理解し、実現可能な事業計画を立てて申請に臨む必要があります。
また、Webライターのように、少ない資金で始められる事業を選ぶことも、リスクを抑えながら始められます。
なお、Mam Campでは、主婦らしい働き方が無料で学べる情報を公式LINEで配信予定です。在宅副業のお役立ち情報や主婦の働き方を学べるスクールの展開も計画しています。
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