60歳からの起業は女性でも可能?メリットや支援が受けられる助成金3選を解説

60代の女性の中には、起業という選択肢に興味を持ちつつも、年齢や経験不足などを理由にためらっている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
本記事では、60代の女性の皆さんに向けて、起業のメリットや可能性に満ちていることをお伝えします。
起業を成功させるための具体的なポイントから、活用できる助成金制度、実際に活躍されているシニア起業家の事例まで、分かりやすく解説していきます。
60歳以上でこれから起業を検討している方は、ぜひご参考ください。
60歳からの起業は女性でも可能?

結論からお伝えすると、60歳からの起業は女性でも十分に可能です。実際に、定年退職後に再雇用や再就職の道を選ばず、ご自身の経験やスキルを活かして起業するシニア世代の方は増えています。
自分のために時間を使えるようになる主婦の方にとっても、起業は新たな挑戦の機会となります。
もちろん、体力面や新しいことへの適応など、若い世代とは異なる課題もあるでしょう。しかし、経験や人脈、意欲があれば、60代からでも十分にビジネスを成功させられる可能性を秘めています。
60歳からの起業を成功させるために押さえておきたい4つのポイント

60歳から起業を成功させるために抑えておきたいポイントは、以下の4つです。
- できるだけコストをかけずにスモールスタートで行う
- 得意分野や好きな分野で起業に挑戦する
- 実績と人脈を活用して集客や取引を行う
- 専門家への相談やセミナーへの参加をして学習する
上記のポイントをしっかりと押さえることで、無理なく起業準備を進め、成功の可能性を高められます。
できるだけコストをかけずにスモールスタートで行う
最初から大きなコストをかけてしまうと、万が一事業がうまくいかなかった場合の資金繰りが厳しくなり、精神的な負担が大きくなってしまいます。
起業してから事業が軌道に乗り、運営期間が長くなるほど成功の確率は高まります。無理のない範囲で、小さく始めて徐々に育てていく意識を持ちましょう。
得意分野や好きな分野で起業に挑戦する
自分の得意なことや本当に好きな分野で起業すると、モチベーションを維持しやすくなります。
特に今までの仕事で培ってきた業界知識や専門スキル、豊富な経験を活かせる分野であれば、事業を立ち上げられるでしょう。
ただし、カフェや飲食店のように、参入障壁が低く競争が激しい分野での起業は、たとえ好きであっても慎重な判断が必要です。
実績と人脈を活用して集客や取引を行う
60歳からの起業で、今までに築き上げてきた実績や人脈は、貴重な財産となります。人脈を最大限に活用して、集客や取引先の開拓につなげることが成功の鍵となるでしょう。
また過去の仕事で残した実績や成果は、あなたのビジネスの信頼性を高め、新規顧客の獲得にも役立つでしょう。
専門家への相談やセミナーへの参加をして学習する
起業やビジネスに関する知識やノウハウを積極的に学ぶ姿勢も、60歳からの起業を成功させるためには不可欠です。
年齢に関わらず、新しいことを学ぶ意欲を持ち続けることが大切です。例えば、地域の商工会議所や中小企業支援センターなどでは、起業家向けの相談窓口やセミナーが開催されています。
積極的に学習の機会を増やし、専門家のアドバイスを参考にすると、より効果的な事業戦略を立てられるようになるでしょう。
60代のシニア女性が起業する3つのメリット

60代のシニア女性が起業するメリットは、大きく分けて3つあります。
- 豊富な経験やスキルを活かして起業できる
- 定年後でもやりがいや目標ができやすくなる
- 時間や資金に余裕を持って起業できる
上記のメリットは、セカンドキャリアを充実させたいと考えるシニア女性にとって、大きな魅力となるでしょう。
豊富な経験やスキルを活かして起業できる
長年の職業経験や趣味活動などにより、専門性やノウハウ、スキルなどがあるはずです。
過去の実績やキャリアは、顧客からの信頼を得やすく、ビジネスを有利に進める上で大きな強みです。
定年後でもやりがいや目標ができやすくなる
定年退職を機に、社会とのつながりが薄くなったり、日々の生活に張り合いがなくなってしまったりするケースは少なくありません。しかし、起業することで新たな目標が生まれ、日々の生活にやりがいや充実感をもたらしてくれます。
また、定年後に感じやすい孤独感や疎外感が解消され、精神的な若さの保持にもつながるでしょう。
時間や資金に余裕を持って起業できる
60代のシニア女性は、若い世代と比較して、時間的・経済的な余裕を持って起業準備に取り組めます。
定年退職された方であれば、これまで仕事に費やしていた時間を自由に使えるようになり、事業計画の策定やスキルアップのための学習などに時間を充てられます。
また、退職金やこれまでの貯蓄などを活用して、ある程度の自己資金を用意できる方もいるでしょう。
子育てが一段落した主婦の方であれば、教育費や養育費の負担が軽減され、経済的な余裕が生まれると共に、自分のために使える時間も増えます。
60代のシニア女性が起業する2つのデメリット

60代のシニア女性が起業する際には、2つのデメリットも考慮しておく必要があります。
- 体力的な負担が大きくなる
- 失敗すると収入が不安定になる
上記のデメリットを事前に理解して対策を考えておくことが、無理なく起業を継続し、リスクを最小限に抑えるために重要です。
体力的な負担が大きくなる
起業には、事業計画の作成、資金調達、各種手続き、実際の業務遂行など、想像以上に体力と気力を消耗する作業が多く伴います。
特に事業を始めたばかりの頃は、慣れない作業や長時間の労働で、心身ともに大きな負担がかかる可能性があります。自分の体力レベルを過信せず、無理のない範囲で仕事を進めることが大切です。
失敗すると収入が不安定になる
起業は、年齢に関わらず誰にでも挑戦できる魅力的な選択肢ですが、同時に事業が必ずしも成功するとは限らないリスクも伴います。
また起業後の収入は、会社員時代の給与のように毎月安定して得られるとは限りません。事業が軌道に乗るまでは収入が不安定になることも覚悟しておく必要があります。
場合によっては、月の収入がゼロになる可能性も考慮し、生活費などに困らないよう、事前の資金計画をしっかりと立てておくことが重要です。
60代女性の起業でおすすめの業種

60代の女性が起業する際には、今までの経験やスキル、体力面などを考慮した業種選びが重要です。
比較的始めやすく、60代女性の強みを活かしやすいおすすめの業種は5つあります。
- 清掃業
- 家事代行業
- 教育・セミナー業
- 営業代行業
- コンサルティング業
特に、長年の家事や育児の経験が豊富な60代女性にとっては、清掃業や家事代行業、あるいは料理や育児に関する知識を活かした教育・セミナー業などが適している場合があります。
また今までの職務経験や専門知識を活かして、教育分野やセミナー講師、コンサルティングなどの分野で活躍できる可能性も十分にあります。
60代女性が起業する際に活用できる助成金・補助金3選

60代の女性が起業する際には、国や地方自治体が提供するさまざまな助成金や補助金を活用できる場合があります。
ここでは、代表的な支援制度を3つ紹介します。
- 新規開業・スタートアップ支援資金(女性、若者/シニア起業家支援関連)
- 地域雇用開発助成金
- 小規模事業者持続化補助金
上記の制度を上手に活用すると、資金調達の負担を軽減し、よりスムーズな起業準備を進められます。ただし、制度内容は変更される場合があるため、必ず最新の情報を確認するようにしましょう。
新規開業・スタートアップ支援資金(女性、若者/シニア起業家支援関連)
日本政策金融公庫が提供する「新規開業資金(女性、若者/シニア起業家支援関連)」は、新たに事業を始める女性、35歳未満の若者または55歳以上の方を対象とした融資制度です。
事業開始前または事業開始後おおむね7年以内の方が利用可能で、事業計画や経営状況などに基づいて審査が行われます。融資限度額は7,200万円(うち運転資金4,800万円)と、個人で起業する場合には十分な金額です。比較的低い金利で融資を受けられる可能性があり、資金調達の大きな助けとなります。
参考:新規開業資金(女性、若者/シニア起業家支援関連)|日本政策金融公庫
地域雇用開発助成金
厚生労働省が管轄する「地域雇用開発助成金(地域雇用開発コース)」は、雇用機会が特に不足している地域(同意雇用開発促進地域など)で、事業所の設置や整備を行い、地域に居住する求職者を雇い入れた場合に助成を受けられる制度です。
助成金の額は、事業所の設置・整備にかかった費用と、対象となる労働者の増加人数に応じて、1年ごとに最大3回まで支給されます。
ただし、1回目の受給には設置・整備費用が1点あたり20万円以上で合計300万円以上であることや、対象労働者を3人(創業の場合は2人)以上雇い入れるなどの条件があります。
小規模事業者持続化補助金
商工会議所の管轄地域内で事業を営む小規模事業者が、活用できる制度です。働き方改革や賃金引上げ、インボイス制度導入などの制度変更に対応するために経営計画を作成し、計画に沿って販路開拓などに取り組む経費の一部を補助してくれます。
Webサイト関連費や広告費・開発費や外注費など、幅広い経費が補助対象となります。起業時の初期費用を抑えたい場合や、事業の認知度向上、新たな顧客獲得を目指す際に活用できるでしょう。
参考:小規模事業者持続化補助金(一般型)|商工会議所地区 小規模事業者持続化補助金
シニア世代からの起業を成功させた2つの事例

「実際に60歳から起業して成功した人なんているの?」と不安に思う方もいるかもしれません。ここでは、シニア世代で見事に起業を成功させた女性の事例を2つご紹介します。
- 日本眠育普及協会|子育てと母親の介護が落ち着いたタイミングでの起業
- FUN RIDE JAPAN|50代半ばで取得した大型バイク免許をきっかけに起業
成功事例は年齢に関わらず、情熱と行動力があれば、新たな道が開けることを示しています。
日本眠育普及協会|子育てと母親の介護が落ち着いたタイミングでの起業
一般社団法人日本眠育普及協会の代表理事である橋爪明子さんは、長年勤めた会社を退職後、子育てや母親の介護の傍ら、自身の睡眠トラブルを改善した経験を活かして起業されました。
睡眠に関する正しい知識を広めるためのセミナーや講演活動、公的機関や教育機関、企業へのアドバイスや執筆活動など、多岐にわたる活動を展開されています。
2016年の設立以来、一貫して睡眠の重要性を社会に訴え続け、多くの人々の健康増進に貢献してきました。まさに、自身の経験を社会貢献につなげた素晴らしい事例です。
参考:日本眠育普及協会|睡眠の知識と睡眠文化を伝える教育・広報活動|一般社団法人 日本眠育普及協会
FUN RIDE JAPAN|50代半ばで取得した大型バイク免許をきっかけに起業
FUN RIDE JAPAN株式会社の代表取締役である松林由紀子さんは、国際線の客室乗務員として35年間勤務した後、50代半ばで取得した大型バイクの免許がきっかけとなり起業しました。
客室乗務員として世界中を飛び回った経験と、バイクツーリングの楽しさを組み合わせ、訪日外国人旅行者向けのバイクツーリング専門の旅行会社を立ち上げています。宿泊手配や旅程作成、バイクレンタルなど、きめ細やかなサービスを提供し日本の魅力をバイクで満喫できるユニークな旅を提案しています。
まさに、自身の情熱と経験を見事に融合させた起業事例です。
参考:Motorcycle Tours in Japan | Fun Ride Japan
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60歳からの起業には、体力的な不安や失敗のリスクも伴います。しかし、今までの人生で培ってきた豊富な経験や人脈「新しいことを始めたい」などの情熱があれば、きっと道は開けるはずです。
しっかりと準備をし、専門家のアドバイスも参考にしながら、慎重にかつ大胆に挑戦するのが大切です。
なお、60代からの起業を本気で考え、具体的なスキルアップや専門家からのアドバイスを欲しているなら、「ママキャン」を活用するのがおすすめです。
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