ITパスポート試験の令和7年度の合格率は48.6%でした。
受験者271,352人に対し、合格者は132,012人です。
半数近くが合格する試験ですが、総合で600点を超えても、3分野のうち1つでも300点に届かなければ不合格になります。
この記事では、IPA(情報処理推進機構)が公表している統計と試験要綱をもとに、ITパスポートの難易度を仕組みから整理します。
編集部のアドバイス

ITパスポートでいちばん見落とされがちなのが「分野別評価点」です。総合600点以上という条件だけを見て、得意分野で稼いで苦手分野を捨てる戦い方をすると、総合で超えていても不合格になります。3分野すべてで300点というもう一つの条件が、この試験の設計です。
ITパスポートの合格率は48.6%(令和7年度)

まずは公式の統計です。
| 年度 | 応募者数 | 受験者数 | 合格者数 |
|---|---|---|---|
| 令和7年度 | 307,266人 | 271,352人 | 132,012人 |
| 令和6年度 | 309,068人 | 273,905人 | 134,617人 |
| 令和5年度 | 297,864人 | 265,040人 | 133,292人 |
| 令和4年度 | 253,159人 | 231,526人 | 119,495人 |
| 令和3年度 | 244,254人 | 211,145人 | 111,241人 |
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令和7年度の合格率は48.6%です。
応募者数は2年連続で30万人を超え、累計応募者数は260万人を突破しています。
国家試験としては受験者数が非常に多く、合格率も5割弱で安定している試験です。
斉藤さやか合格率が5割近いと「簡単」と言われがちですが、母集団は会社に言われて受ける社会人や、授業の一環で受ける学生も含む30万人です。受験者層が広いぶん、合格率だけで難易度を判断しないほうがいいと思います。
難易度の正体は「総合600点+3分野すべて300点」

ITパスポートの合格基準は、IPAの試験要綱で次のように定められています。
| 項目 | 基準 |
|---|---|
| 配点 | 1,000点満点 |
| 総合評価点 | 600点/1,000点満点 |
| ストラテジ系の分野別評価点 | 300点/1,000点満点 |
| マネジメント系の分野別評価点 | 300点/1,000点満点 |
| テクノロジ系の分野別評価点 | 300点/1,000点満点 |
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総合評価点と3つの分野別評価点が、それぞれ基準点以上の場合に合格とされています。
つまり条件は4つです。
テクノロジ系が得意でストラテジ系が苦手、という人がテクノロジで稼いでも、ストラテジ系が300点に届かなければ不合格になります。
採点はIRT(項目応答理論)で行われる
ITパスポート試験の採点方式は、IRT(Item Response Theory:項目応答理論)です。
素点方式ではないため、「100問中何問正解したら何点」という単純な換算にはなりません。
正答数がそのまま点数になるわけではない、という点は押さえておいてください。
出題100問のうち総合評価は92問
もう一つ知っておきたいのが、出題数と評価対象の関係です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 試験時間 | 120分 |
| 出題形式 | 多肢選択式(四肢択一) |
| 出題数 | 100問(小問形式) |
| 総合評価の対象 | 92問(残り8問は今後出題する問題の評価に使われる) |
| 分野別評価の問題数 | ストラテジ系32問/マネジメント系18問/テクノロジ系42問 |
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100問のうち8問は、今後出題する問題を評価するために使われる問題です。
見慣れない問題に当たっても、それが評価対象外である可能性があります。
本番で「まったく分からない問題」が出ても動揺しなくていい、という設計だということです。
受験資格はなく、CBT方式で通年実施
難易度を下げている条件もあります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 実施方式 | CBT方式により随時実施(通年) |
| 日程・会場 | 受験申込み時に自分で試験日時と試験会場を選択する |
| 受験資格 | 制限の定めはない |
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年1〜2回しか実施されない試験と違い、自分の準備が整ったタイミングで受けられます。
不合格でも、次の受験までに長く待つ必要がありません。
「いつ受けるか」を自分で決められることが、この試験の難易度を実質的に下げています。
3分野すべてで300点を超える必要があるため、苦手分野を残せません。
分野別に対策できる講座はITパスポート講座11社の比較で比べられます。
3分野それぞれの中身
分野別に300点という条件がある以上、3分野の性格を知っておく価値があります。
| 分野 | 評価対象の問題数 | 主な内容 |
|---|---|---|
| ストラテジ系 | 32問 | 企業活動、経営戦略、法務、会計、システム戦略 |
| マネジメント系 | 18問 | 開発技術、プロジェクトマネジメント、サービスマネジメント、システム監査 |
| テクノロジ系 | 42問 | 基礎理論、コンピュータシステム、技術要素(ネットワーク・データベース・セキュリティ) |
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問題数が最も多いのはテクノロジ系ですが、分野別評価点の基準はどの分野も300点で共通です。
問題数が18問と少ないマネジメント系は、取りこぼしの影響が相対的に大きくなります。
学習時間の配分はITパスポートの勉強時間と独学の進め方で解説しています。
ITパスポートは誰が受けているのか
難易度を考えるうえで、受験者層も参考になります。
令和7年度の社会人応募者の内訳は、非IT系企業が179,995人、IT系企業が40,715人でした。
非IT系企業からの応募がIT系企業の約4.4倍です。
学生では、情報系以外の文系大学からの応募が23,337人、理工系の情報系が7,250人でした。
つまりITの専門教育を受けていない層が受験者の中心です。
前提知識なしで挑む人が多数派の試験だと考えてよい、ということです。
資格の位置づけはITパスポートは意味ない?と言われる理由で整理しています。
斉藤さやか「理系じゃないと厳しいのでは」という相談をよく受けますが、数字を見る限り逆です。文系大学からの応募が理工系情報系の3倍以上あります。用語の暗記が中心なので、前提知識より学習量で決まる試験です。
ITパスポートの難易度に関するよくある質問
ITパスポートの合格率はどのくらいですか?
令和7年度は受験者271,352人に対して合格者132,012人で、48.6%でした。
令和3年度以降、おおむね5割前後で推移しています。
総合で600点を超えれば合格ですか?
総合評価点600点に加えて、ストラテジ系・マネジメント系・テクノロジ系の分野別評価点がそれぞれ300点以上である必要があります。
1分野でも基準を下回ると不合格です。
100問中何問正解すれば合格ですか?
採点はIRT(項目応答理論)に基づくため、正答数がそのまま点数になるわけではありません。
また出題100問のうち総合評価の対象は92問で、残り8問は今後出題する問題の評価に使われます。
受験資格はありますか?
受験資格の制限はありません。
CBT方式で通年実施されており、申込み時に自分で試験日時と会場を選べます。
文系でも合格できますか?
令和7年度の学生応募者では、情報系以外の文系大学が23,337人で、理工系の情報系7,250人を上回っています。
社会人応募者も非IT系企業が約4.4倍です。
まとめ|合格率より「分野別300点」を見る
- 令和7年度の合格率は48.6%(受験271,352人・合格132,012人)
- 合格基準は総合評価点600点/1,000点+3分野それぞれ300点/1,000点
- 採点はIRT(項目応答理論)で、正答数がそのまま点数にはならない
- 出題100問のうち総合評価の対象は92問
- 分野別評価の問題数はストラテジ32問・マネジメント18問・テクノロジ42問
- 受験資格の制限はなく、CBT方式で通年実施
難易度の本体は、得意分野で押し切れない設計にあります。
3分野をまんべんなく300点まで持ち上げることを前提に、学習時間を配分してください。
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