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行政書士の勉強時間は?独学を3つの基準点から逆算する

行政書士の勉強時間。公的な目安はなく300点満点で180点を取る得点計画から逆算する
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行政書士の勉強時間は「600時間」「800時間」「1,000時間」と、調べるサイトによって数字が変わります。

どれも根拠は示されていません。

理由は単純で、行政書士試験に標準学習時間を示した公的なデータが存在しないからです。

この記事では、時間から考える代わりに、公表されている合格基準点と配点から必要な学習量を逆算する方法を整理します。

編集部のアドバイス

斉藤さやか
斉藤さやか

勉強時間の目安を探すより、300点満点のどこで何点取るかを先に決めるほうが確実です。行政書士試験は科目ごとの足切りがある絶対評価なので、得点計画がそのまま学習計画になります。必要な時間は、その計画と自分の現在地の差から決まります。

目次

本コンテンツは、当サイト(ママキャン資格部)の制作ガイドラインに基づく編集プロセスを経て作成しています。 >>コンテンツ制作ガイドライン

行政書士の勉強時間に公的な目安は存在しない

センターが公表しているものと、していないもの

試験を実施している行政書士試験研究センターは、標準的な学習時間を公表していません。

センターが公表しているのは次の情報です。

公表されているもの公表されていないもの
試験科目と出題数標準学習時間
配点と合格基準点推奨する教材
合格率と受験者数の推移合格者の平均学習期間
合格者の平均得点学習方法の指針

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よく見かける「◯◯時間」という数字は、講座事業者が自社の標準受講期間から示しているものか、合格者の体験談を集計したものです。

前提となる法律の知識量が人によって違うため、同じ数字が全員に当てはまることはありません。

斉藤さやか斉藤さやか

法学部出身の人と、民法をまったく触ったことがない人では、同じ600時間でも到達点が違います。時間は結果であって目標ではない、と考えたほうが計画は立てやすくなります。

独学の設計は3つの合格基準点から逆算する

180点を取るための得点配分の例

行政書士試験の合格には3つの要件をすべて満たす必要があります。

要件基準満点得点率
(1) 法令等科目122点以上244点50.0%
(2) 基礎知識科目24点以上56点42.9%
(3) 試験全体180点以上300点60.0%

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(1)と(2)は足切りで、(3)が最終的な合格ラインです。

ここで注意したいのは、(1)の122点と(2)の24点を足しても146点にしかならないことです。

つまり両方の足切りをぎりぎり満たしただけでは、(3)の180点に34点足りません。

足切りを超えることと合格することは別だということになります。

得点計画の例

満点の構成から、現実的な配分を置くと次のようになります。

科目・形式出題数満点配分の例
法令等 5肢択一式40問160点104点(26問正解)
法令等 多肢選択式3問24点16点
法令等 記述式3問60点24点
基礎知識 5肢択一式14問56点36点(9問正解)
合計60問300点180点

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この配分だと法令等は144点で(1)の122点を満たし、基礎知識は36点で(2)の24点を満たします。

合計180点で(3)も満たします。

数字を置いてみると、法令等の択一40問のうち26問を取れるかどうかが中心的な課題だと分かります。

記述式60点を捨てると合格が難しくなる

記述式を捨てた場合に必要な得点率

独学でいちばん迷うのが記述式の扱いです。

形式出題数満点300点に占める割合
5肢択一式(法令等)40問160点53.3%
記述式3問60点20.0%
5肢択一式(基礎知識)14問56点18.7%
多肢選択式3問24点8.0%

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※割合は当サイトで算出

記述式はわずか3問ですが、1問20点で合計60点あります。

これを0点とした場合、残り240点から180点を取る必要があり、得点率は75.0%に上がります。

択一式だけで4分の3を正解する計算になるため、現実的な計画とは言えません。

記述式を捨てる前提の学習計画は、独学であっても採りにくいということです。

斉藤さやか斉藤さやか

記述式は40字程度で書く形式なので、択一の知識が固まっていれば部分点は狙えます。最初から捨てるのではなく、部分点を積む練習に切り替えるほうが合理的です。

令和6年度から出題範囲が変わっている

独学では教材の年度が合否に直結します。

行政書士試験の科目は令和6年度試験から変更されました。

科目出題数内容
行政書士の業務に関し必要な法令等46題憲法、行政法(行政法の一般的な法理論、行政手続法、行政不服審査法、行政事件訴訟法、国家賠償法、地方自治法が中心)、民法、商法、基礎法学
行政書士の業務に関し必要な基礎知識14題一般知識、行政書士法等行政書士業務と密接に関連する諸法令、情報通信・個人情報保護、文章理解

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センターは基礎知識について「令和6年度試験から適用」と明記しています。

注目すべきは、基礎知識に「行政書士法等行政書士業務と密接に関連する諸法令」が含まれている点です。

行政書士法そのものが出題範囲に入っています。

令和5年度以前の教材には、この範囲が含まれていない可能性があります。

法令は試験年度の4月1日現在で出題される

もう一つ、教材の鮮度に関わる規定があります。

センターは法令等・基礎知識のいずれについても、「法令については、試験を実施する日の属する年度の4月1日現在施行されている法令に関して出題します」と定めています。

令和8年度試験であれば、令和8年4月1日現在施行されている法令が基準です。

つまり前年度の教材を使うと、その1年間に施行された改正が反映されません。

中古のテキストや数年前の問題集を使う場合、この点だけは必ず確認する必要があります。

令和6年度から出題範囲が変わったため、古い教材では穴が出ます。

最新の範囲に対応した講座は行政書士講座の教材と改訂対応にあります。

試験日から逆算すると学習期間の区切りが決まる

行政書士試験は年1回なので、日程が学習計画の枠を決めます。

令和8年度の日程です。

時期内容
令和8年4月1日この日に施行されている法令が出題範囲の基準になる
令和8年7月第2週試験場所が公示される
令和8年7月21日〜8月24日受験申込(インターネット)
令和8年11月8日試験日(午後1時〜午後4時)

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4月1日が法令の基準日なので、春以降に出る改正対応の教材が最も安全です。

申込が8月下旬に締まり、試験まで約2か月半あります。

この2か月半を過去問と記述式の演習に充てる前提で、そこから逆算して基礎の習得期間を置く形が組み立てやすくなります。

年1回しか機会がないため、間に合わないと判断した時点で翌年に切り替える判断も早めにできます。

日程の詳細は行政書士試験の試験日と受験資格にまとめました。

合格者の平均得点は基準を17点上回っている

どこまで積み上げれば安全圏かの参考になる数字があります。

項目令和7年度前年度
合格者平均得点197点198点
合格基準(全体)180点180点
差+17点+18点

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合格者の平均は197点で、基準の180点を17点上回っています。

180点ちょうどを狙う計画だと、本番での取りこぼしを吸収できません。

目標を200点前後に置くと、合格者の平均と同じ水準になります。

先ほどの得点配分でいえば、法令等の択一を26問ではなく30問正解する想定に引き上げる形です。

年齢別の結果から読めること

令和7年度の年齢別合格率は、30歳代の19.41%が最も高く、60歳代以上の7.02%が最も低い結果でした。

一方で受験者の62.3%は40代以上です。

働きながら学習する層が中心で、まとまった学習時間を確保しにくい人が多いことがうかがえます。

限られた時間を配点の大きいところへ寄せる設計が、この試験では特に効いてきます。

詳しい内訳は行政書士の難易度にまとめています。

行政書士の勉強時間と独学に関するよくある質問

行政書士の勉強時間はどのくらい必要ですか?

公的な目安はありません。

試験を実施するセンターも標準学習時間を公表していないため、期間を示した数字は講座事業者や合格者の体験によるものです。

独学でも合格できますか?

受験資格がないため独学で受験できます。

ただし3つの基準点を満たす得点計画と、最新の法令に対応した教材が必要になります。

何点を目標にすればよいですか?

合格基準は全体180点ですが、令和7年度の合格者平均得点は197点でした。

200点前後を目標に置くと合格者の平均と同じ水準になります。

記述式は捨ててもよいですか?

おすすめできません。

記述式を0点とすると残り240点で180点、つまり75.0%の得点率が必要になります。

古いテキストを使ってもよいですか?

避けたほうが安全です。

法令は試験を実施する年度の4月1日現在施行されているものから出題され、さらに令和6年度から基礎知識の範囲が変わっています。

法律の勉強をしたことがなくても大丈夫ですか?

受験資格がないため誰でも挑戦できます。

ただし前提知識の差がそのまま必要な学習量の差になるため、一律の目安は当てはまりません。

まとめ|行政書士の勉強時間は得点計画から逆算する

  • 行政書士試験に標準学習時間を示した公的データはない
  • 合格には法令等122点・基礎知識24点・全体180点の3条件すべてが必要
  • 足切り2つをぎりぎり満たしても146点で、合格ラインには34点足りない
  • 記述式は3問60点で全体の20.0%、捨てると必要得点率が75.0%に上がる
  • 令和6年度から基礎知識に行政書士法等の諸法令が入った
  • 法令は試験年度の4月1日現在施行のものから出題される
  • 合格者平均得点は197点で基準を17点上回る
  • 受験者の62.3%は40代以上で、時間の配分設計が効く

講座で対策する場合は行政書士の通信講座おすすめ8選で比較してください。

出典一覧

この記事を書いた人

斉藤さやかのアバター 斉藤さやか Mamcamp代表・講師

強みも特技もない一人の主婦から、公式LINE/Instagram/YouTubeなどの運用・監修を1,200件以上経験し、時間と場所に縛られない働き方を実現。

現在はマーケティングコンサルタントとしても活動しながら、これまでに累計900名以上(のべ1,000名近く)の主婦の働き方をサポート。ママキャンでは「強みのない主婦でも、自分に合う仕事は必ず見つかる」という前提で、一人ひとりに合わせた個別サポートに邁進しています。

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