第二種電気工事士は、独学で合格している人が多い資格です。
学科試験は過去問と解答が公式に無料公開され、合格基準点も60点と明示されています。
技能試験も、出題される候補問題13問が事前に公表されます。
一方で技能試験には工具と練習材料が必要で、ここをどう用意するかが独学の分かれ目になります。
編集部のアドバイス

独学の可否は「学科」ではなく「技能」で決まります。学科は公式の過去問だけでも戦えますが、技能は指定工具6点をそろえて、13問を40分以内に組めるようになるまで実際に手を動かす必要があります。工具と材料の費用を見てから、独学か講座かを決めるのが現実的です。
学科試験は独学向き|過去問が公式で無料公開されている
学科試験の材料は公式サイトで揃います。
| 公開されているもの | 内容 |
|---|---|
| 学科試験の問題と標準解答 | 試験実施完了後の夜にセンターのホームページへ掲載 |
| 利用条件 | 教育目的など制度の意義に反しない限り、許諾・使用料は不要(出典の明記が必要) |
| 合格基準点 | 60点 |
| 出題形式 | 7科目から四肢択一式 |
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合格基準点が60点なので、満点を狙う必要はありません。
計算問題が苦手な場合でも、器具・施工方法・配線図・法令といった暗記分野を固めれば十分に届きます。
電卓は使えない=計算は筆算で解ける範囲
学科試験では、電卓(電子式卓上計算機)と計算尺は使用できません。
受験案内には「学科試験問題の計算については、四則計算(加減乗除)等の筆算によって十分解答できる前提の問題となっています」と明記されています。
複雑な計算を要求される試験ではない、と公式が言っているということです。
CBT方式を選ぶ場合は持ち物のルールが違う
CBT方式では、筆記用具(黒のボールペンとメモ用紙)が試験会場で貸し出されます。
持参した筆記用具や時計は使用できません。
持参するのは顔写真付きの公的証明書と、眼鏡・ルーペ、水の入った無色透明なペットボトルまでです。
斉藤さやか学科は「テキストを読む」より「過去問を解く」ほうが圧倒的に早く仕上がります。公式の問題と解答は無料ですから、まず1回分を時間を計って解いて、どの科目が何点取れるかを見てください。
勉強時間の目安は試験の構成から逆算する
公式に「合格に必要な勉強時間」は公表されていません。
そのため、学科と技能を分けて逆算するのが現実的です。
| 対策 | 進め方の目安 |
|---|---|
| 学科 | 7科目の過去問を科目別に回し、60点を安定して超えるまで反復 |
| 技能 | 候補問題13問を1問ずつ組み、最終的に全13問を40分以内で完成させる |
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学科は選択式なので、スキマ時間でも進められます。
一方の技能は、机を広げて工具と材料を出す時間が必要です。
まとまった時間を確保できる日をどれだけ作れるかが、技能対策の進み方を決めます。
学科に合格してから技能までの期間は、下期の場合1か月半ほどしかありません。
試験日程は第二種電気工事士の試験日と申し込み方法で確認できます。
技能試験の独学には指定工具6点が必要

技能試験では、作業用工具を自分で用意します(貸出はありません)。
受験案内は、作業に最低限必要な「指定工具」として次の6点を挙げています。
| 指定工具 |
|---|
| ペンチ |
| ドライバー(プラス・マイナス) |
| 電工ナイフ |
| スケール |
| ウォーターポンププライヤー |
| リングスリーブ用圧着工具(JIS C 9711:1982・1990・1997適合品) |
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電動工具(充電式を含む)、改造した工具、自作した工具、デジタル表示機能付工具(電子ノギス等)は使用できません。
回路計(テスター)などの計測機器も使えません。
圧着工具は「握りが黄色」のものを選ぶ
もっとも注意が必要なのがリングスリーブ用圧着工具です。
受験案内には、リングスリーブの圧着にJIS C 9711に適合する圧着マークが刻印されることが求められ、握りの部分の色が黄色のものを使用すればこの圧着マークが刻印されると記載されています。
これ以外の圧着工具で圧着し、圧着マークが刻印されない場合は欠陥の対象になります。
工具をそろえる段階でここを外すと、練習してきた内容に関係なく不合格になります。
技能試験の独学は「13問×40分」を体に入れる作業
技能試験の合格基準は、作品に欠陥がないことです。
| 項目 | 内容(令和8年度) |
|---|---|
| 候補問題 | No.1〜No.13の13問が事前公表 |
| 試験時間 | すべての問題について40分の予定 |
| 合格基準 | 作品に欠陥がないこと |
| 材料 | 支給材料以外は使用できない |
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出題される図面が13通りに確定しているため、やるべきことは明確です。
問題は、1問を40分以内に完成させられるようになるまで何回組むか、という量の話になります。
欠陥の判断基準が公開されている
センターは技能試験に係る欠陥の判断基準を公開しており、個々の作業について写真付きで解説した資料も掲載しています。
独学であっても、自分の作品が欠陥に当たるかどうかを公式の基準で確認できます。
これは独学にとって非常に大きい条件です。
試験中のルールも先に知っておく
- 作業は椅子に座って行う(立ち続けた場合は失格)
- 複線図は問題用紙の余白か、当日配布される保護板に描く
- 端子ねじ・リングスリーブ・差込形コネクタが不足したら申し出れば追加支給される(欠陥にはならない)
- 試験終了の合図後も作業を続けると失格
追加支給の扱いを知らないと、材料を無駄にできないという緊張で手が止まります。
事前にルールを把握しておくだけでも、本番の進み方が変わります。
独学が向いている人・講座を使ったほうが早い人

判断の軸は費用ではなく、工具・材料と練習環境をどう確保するかです。
| 判断軸 | 独学が向いている | 講座を使ったほうが早い |
|---|---|---|
| 工具 | すでに現場で使っている | これからすべてそろえる |
| 練習材料 | 電線・器具を自分で手配できる | 何をどれだけ買えばいいか分からない |
| 複線図 | 配線図から手順に落とせる | 複線図の描き方から学びたい |
| 作業の確認 | 経験者に見てもらえる | 動画で手順を確認したい |
| 学習時間 | まとまった作業時間を取れる | 短時間で要点だけ押さえたい |
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学科は公式の過去問だけでも十分に戦えます。
差が出るのは技能で、練習材料がセットになった講座を選べば、何を買うかを考える時間をそのまま練習に回せます。
教材と練習材料の内容は独学と講座の費用を並べた比較で比較しています。
過去問の入手方法は第二種電気工事士の過去問と教材の使い方にまとめました。
合格率などの数字は第二種電気工事士の難易度と合格率で確認できます。
斉藤さやか工具をそろえるかどうかで迷っている方には、いつも「工具は資格を取った後も使えます」とお伝えしています。試験のためだけの出費ではないので、そこは前向きに考えていいところです。
第二種電気工事士の独学に関するよくある質問
独学でも合格できますか?
学科試験は過去問と解答、合格基準点が公式に公開されており、独学の材料は揃っています。
技能試験も候補問題13問と欠陥の判断基準が公表されているため、練習環境を用意できれば独学で対応できます。
勉強時間はどのくらい必要ですか?
公式に必要な勉強時間は公表されていません。
学科は7科目の過去問を60点が安定するまで回し、技能は候補問題13問を40分以内で完成できるようになるまで組む、という量から逆算してください。
工具は何をそろえればいいですか?
受験案内が指定工具として挙げているのは、ペンチ・ドライバー(プラス・マイナス)・電工ナイフ・スケール・ウォーターポンププライヤー・リングスリーブ用圧着工具の6点です。
圧着工具はJIS C 9711適合品(握りの部分が黄色のもの)を選んでください。
学科試験に電卓は持ち込めますか?
持ち込めません。
受験案内には、計算問題は四則計算等の筆算で十分解答できる前提の問題であると記載されています。
技能試験の練習材料はどこで買えますか?
電線・器具のセットが市販されているほか、通信講座では練習材料が教材に含まれている場合があります。
支給材料以外は試験で使用できないため、練習用と本番は別物と考えてください。
まとめ|学科は公式材料で足りる、技能は環境づくり
- 学科試験は過去問と解答が公式に無料公開され、合格基準点は60点
- 学科では電卓・計算尺が使えず、計算は筆算で解ける前提の出題
- 技能試験は候補問題13問が事前公表、試験時間は40分、合格基準は欠陥がないこと
- 指定工具6点は自分で用意する(圧着工具はJIS適合品・握りが黄色)
- 欠陥の判断基準が公開されているため、独学でも公式基準で自己採点できる
- 不足した端子ねじ・リングスリーブ・差込形コネクタは申し出れば追加支給される
学科の独学に不安はほとんどありません。
決めるべきは、技能の工具と練習材料をどう用意するかだけです。
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学科の自己採点のあとにいつ技能へ切り替えるかは第二種電気工事士の合格発表はいつ?で扱っています。


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