衛生管理者試験は、過去問の反復がそのまま得点につながる試験です。
そして過去問の一部は、安全衛生技術試験協会が公式サイトで無料公開しています。
ただし公開されているのは直近2期分だけで、しかも法令改正に対応していない場合があります。
この記事では、公式の公表試験問題の入手方法と使い方、市販の過去問題集・テキストを選ぶ基準を整理します。
編集部のアドバイス

「過去問は公式で無料」と聞いて公表問題だけで乗り切ろうとすると、演習量が足りずに詰まります。公開されているのは2期分=第一種なら88問、第二種なら60問です。出題形式を確認する目的には十分ですが、合格ラインまで仕上げる量ではありません。
衛生管理者の過去問は公式サイトで無料公開されている

安全衛生技術試験協会は、免許試験の「公表試験問題」を公式サイトで公開しています。
第一種衛生管理者・第二種衛生管理者の問題と正答が、PDFで無料ダウンロードできます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 公開場所 | 安全衛生技術試験協会の公表試験問題ページ |
| 公開範囲 | 直近2期分(例:令和8年4月掲載・令和7年10月掲載) |
| 形式 | 試験問題と正答のPDF |
| 費用 | 無料 |
| 注意 | 掲載時点以降に施行された法令改正には対応していない |
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公表されるのは半年ごとの2期分で、過去数年分がまとめて置かれているわけではありません。
つまり公式の無料過去問は「出題形式と時間配分を体感するための教材」と考えるのが正確です。
斉藤さやか無料で公式の問題が手に入るのは、衛生管理者のありがたいところです。まずはここを1回解いて、自分がどの科目で何点取れるのかを知ってから教材を買うと、無駄な買い物が減ります。
衛生管理者の公表試験問題の使い方
無料で手に入る2期分は、学習の最初と最後に使うと効果が高くなります。
学習前:実力と出題形式を測る
テキストを買う前に1回解いてみてください。
第一種は44問・400点、第二種は30問・300点で、試験時間はどちらも3時間です。
合格基準は各科目40%以上かつ合計60%以上なので、科目ごとの正答率を出せば「どの科目に時間を配分すべきか」がその場でわかります。
学習後:本番と同じ時間配分で通す
仕上げの段階では、3時間を計って通しで解きます。
本番は13時30分から16時30分までの3時間で、見直しの時間まで含めて配分を決めておくと落ち着いて臨めます(当日の流れは衛生管理者の試験日と申し込み方法で解説しています)。
試験の全体像は衛生管理者の難易度と合格率でも解説しています。
公表試験問題だけでは足りない2つの理由
公式の無料問題は貴重ですが、これだけで合格まで持っていくのは現実的ではありません。
理由1:演習量が足りない
公開されているのは2期分です。
第一種なら88問、第二種なら60問にとどまり、出題範囲を網羅するには不足します。
同じ論点を角度を変えて何度も解くことで定着する試験なので、市販の過去問題集で量を確保する必要があります。
理由2:法令改正に対応していない場合がある
公表試験問題のページには、掲載時点以降に施行された法令に対応していない旨の注記があります。
衛生管理者試験は労働安全衛生法・労働安全衛生規則からの出題が中心で、改正が反映される分野です。
市販教材を選ぶときに「何年度の法改正に対応しているか」を確認すべき理由もここにあります。
衛生管理者のテキスト・過去問題集を選ぶ3つの基準

書店やネットには多くの教材がありますが、確認すべき点は3つに絞れます。
| 確認する点 | 見るべき場所 | 理由 |
|---|---|---|
| 受験区分が合っているか | 表紙の「第一種」「第二種」表記 | 第一種は有害業務の科目が加わり範囲が広い |
| 法改正への対応年度 | 奥付・帯・商品説明の対応年度 | 関係法令は改正が反映される |
| 解説の厚さ | 過去問題集の解説ページ | 間違えた問題を解説だけで理解できるか |
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第一種用と第二種用は分かれている
第一種は有害業務に係る労働衛生・関係法令が加わるため、第二種用の教材では範囲が足りません。
逆に第二種を受けるのに第一種用を使うと、出題されない分野まで勉強することになります。
受験する区分が決まってから購入してください(区分の選び方は衛生管理者の仕事内容と年収で、業種ごとの選任要件とあわせて解説しています)。
テキストと過去問題集は1冊ずつで足りる
独学の基本セットは、テキスト1冊と過去問題集1冊です。
当編集部の調査では学習費用「5千円未満」が50.0%、1万円未満までで77.4%を占めており、多くの人がこの構成で受験しています。
衛生管理者の過去問の解き方は「科目別の正答率」で管理する
漫然と解くだけでは、合格基準を満たせているかがわかりません。
- 1回分を通して解く
- 労働衛生・関係法令・労働生理の科目別に正答率を出す
- 40%を下回った科目だけテキストに戻る
- 同じ回をもう一度解いて、全科目40%以上・合計60%以上になるまで繰り返す
科目ごとに40%の足切りがあるため、合計点が足りていても1科目でも40%未満なら不合格です。
当編集部の調査では、難しかった点として「出題範囲の暗記量」41.8%、「関係法令の理解」30.8%が挙がっています。
暗記量は解く回数で、法令の理解は解説の読み込みで埋めるのが基本方針になります。
斉藤さやか過去問を「解いて丸つけして終わり」にしてしまう人が本当に多いです。科目別の正答率をメモするだけで、残りの時間をどこに使えばいいかが自動的に決まります。ノートは要りません、余白に3つの数字を書くだけで十分です。
市販の過去問題集と通信講座の教材はどう違うか
独学と通信講座の差は、問題の量ではなく「どこを切り捨てるかを誰が決めるか」にあります。
| 項目 | 市販のテキスト・過去問題集 | 通信講座の教材 |
|---|---|---|
| 費用 | 1万円未満に収まることが多い | 1万円台〜4万円程度が中心 |
| 範囲の絞り込み | 自分で判断する | カリキュラムとして組まれている |
| 法改正への対応 | 版の対応年度を自分で確認 | 改訂版が届く講座がある |
| 有害業務の理解 | 文字中心の解説が多い | 図解・講義動画で補える講座がある |
| 質問 | できない | 講座によって回数制限つきで可能 |
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当編集部の調査では、市販テキストでの独学が54.8%、通信講座が20.5%でした。
差額はおおむね1〜3万円で、その金額で「範囲を絞る作業」と「わからない箇所を聞ける相手」を買うかどうかという選択になります。
判断の基準は衛生管理者は独学で合格できるかで詳しく整理しました。
講座ごとの教材の中身は問題演習が充実した衛生管理者講座で比較しています。
衛生管理者の過去問に関するよくある質問
衛生管理者の過去問は何年分やればいいですか?
公式に公開されているのは直近2期分のみです。
市販の過去問題集は複数回分を収録しているものが多く、同じ問題を繰り返し解いて全科目40%以上・合計60%以上を安定させることを目標にしてください。
第二種衛生管理者の過去問はどこで手に入りますか?
安全衛生技術試験協会の公表試験問題ページで、第二種衛生管理者の問題と正答が無料公開されています。
それ以外は市販の過去問題集を利用します。
過去問アプリだけで合格できますか?
アプリは通勤時間などのスキマ学習に有効です。
当編集部の調査では「アプリ・動画中心」の学習は6.2%にとどまり、テキストや問題集と併用している人が大半でした。
なお解説の正確さや法改正への対応はアプリによって差があるため、根拠は公式の問題と最新のテキストで確認してください。
過去問と同じ問題が本番で出ますか?
まったく同じ問題が出ることは保証されていません。
ただし出題傾向は安定しており、論点の重複は多い試験です。
問題文を丸暗記するのではなく、なぜその選択肢が誤りなのかを説明できる状態を目指してください。
まとめ|公表問題で形式をつかみ、市販教材で量を確保する
- 衛生管理者の過去問は公式サイトで無料公開されているが、直近2期分のみ
- 公表試験問題は掲載時点以降の法令改正に対応していない場合がある
- 公式問題は「学習前の実力測定」と「仕上げの通し練習」に使うのが効率的
- 市販教材は受験区分・法改正対応年度・解説の厚さの3点で選ぶ
- 独学の基本セットはテキスト1冊+過去問題集1冊で、調査でも1万円未満が77.4%
- 解いたら科目別の正答率を出し、40%を下回った科目にだけ時間を使う
まずは無料の公表試験問題を1回解いて、自分の現在地を知るところから始めてください。
そのうえで「範囲を絞る作業を自分でやる時間がない」と感じたら、教材が整理された講座に切り替える判断もあります。
衛生管理者の通信講座おすすめ10選を徹底比較で、教材の中身と料金を見比べてみてください。


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