登録販売者の勉強時間は、公式には示されていません。
厚生労働省は試験範囲と出題数を定めていますが、必要な学習時間については数字を出していないからです。
そこで使えるのが、出題範囲の原典である「試験問題の作成に関する手引き」の分量です。
令和8年4月版は本文418ページあり、章ごとの分量と出題数の比は最大で8.7倍違います。
この記事では、418ページを章別に割って、勉強時間をどこに配分すべきかを具体化します。
配分を自分で設計するのが難しい場合は、カリキュラムで順番が決まっている講座を使う方法もあります。
編集部のアドバイス

勉強時間の総量より、配分を間違えるほうが痛いです。第4章は174ページありますが出題は20問。ページ数どおりに時間を割ると、40問出る第3章が手薄になります。
登録販売者の勉強時間に公式の目安はない
まず前提を確認します。
厚生労働省は学習時間の数字を示していない
厚生労働省の登録販売者試験実施要領は、試験項目・出題数・配分時間・合格基準を定めています。
しかし受験者が必要とする学習時間については、記載がありません。
試験を実施するのは都道府県であり、学習方法は各自に委ねられています。
代わりに使えるのは出題範囲の分量
実施要領は「試験は、別途通知する『試験問題作成の手引き』から出題する」と定めています。
つまり手引きの範囲外からは出題されません。
この手引きは厚生労働省が公開しており、令和8年4月版の本文は418ページです。
勉強時間は「418ページをどう読み切るか」に置き換えられます。
試験は120問240分
試験そのものの構成は全国共通です。
| 試験項目 | 出題数 | 配分時間 |
|---|---|---|
| 医薬品に共通する特性と基本的な知識 | 20問 | 40分 |
| 人体の働きと医薬品 | 20問 | 40分 |
| 主な医薬品とその作用 | 40問 | 80分 |
| 薬事関係法規・制度 | 20問 | 40分 |
| 医薬品の適正使用・安全対策 | 20問 | 40分 |
| 合計 | 120問 | 240分 |
← 横にスクロールできます →
登録販売者の勉強時間は章によって密度がまったく違う
ここが配分を決める材料になります。
手引き418ページの章別内訳
手引きの目次から、章ごとのページ数を数えると次のようになります。
| 章 | ページ数 | 出題数 | 1問あたりのページ数 |
|---|---|---|---|
| 第1章 医薬品に共通する特性と基本的な知識 | 20 | 20問 | 1.0 |
| 第2章 人体の働きと医薬品 | 36 | 20問 | 1.8 |
| 第3章 主な医薬品とその作用 | 148 | 40問 | 3.7 |
| 第4章 薬事に関する法規と制度 | 174 | 20問 | 8.7 |
| 第5章 医薬品の適正使用と安全対策 | 40 | 20問 | 2.0 |
| 合計 | 418 | 120問 | 3.5 |
← 横にスクロールできます →
※ページ数は令和8年4月版の目次の章区切りから当サイトで算出。
第5章は別表を含む
第4章と第1章では密度が8.7倍違う
1問あたりのページ数は、第1章が1.0ページ、第4章が8.7ページです。
同じ20問でも、読む量は8.7倍違います。
第4章は薬機法の条文や制度の説明が中心で、ページを使う一方で出題数は増えません。
ページ数の比率そのままに時間を割ると、効率がもっとも悪い章に最も長い時間を使うことになります。
得点効率がいちばん高いのは第1章
逆に第1章は20ページで20問です。
分量に対して配点がもっとも大きく、学習の初期に確実に取り切るべき範囲になります。
斉藤さやか「第3章が山場」とよく言われますが、量で見ると第4章のほうが多いです。山場は2つあると考えて日程を組んでください。
登録販売者の勉強時間を配分する順番
密度の違いを、進め方に落とします。
第1章と第5章から入る
第1章20ページで20問、第5章40ページで20問です。
この2章で60ページ・40問、つまり全体の14%の分量で3分の1の配点を押さえられます。
学習の立ち上がりで手応えを得やすい範囲でもあります。
第3章には最も長い時間を取る
第3章は148ページで40問と、配点が最大です。
成分名と効能・効果、副作用を結びつける暗記が中心で、短期間での詰め込みが効きにくい部分です。
試験でも80分が配分されており、本番でも時間を使う章になります。
第4章は「全部覚えない」前提で進める
第4章は174ページありますが出題は20問です。
条文をすべて暗記しようとすると時間が足りなくなります。
出題されるのは登録販売者の義務、一般用医薬品の販売制度の仕組み、医薬品販売に関する法令遵守事項が中心だと実施要領に示されています。
範囲を絞って繰り返すほうが、通読よりも結果につながります。
どこを絞るかの判断を任せたい場合は、出題範囲を整理した教材を使うと時間を節約できます。
どの章も捨てられない
ただし配分を変えることと、捨てることは別です。
合格基準は「総出題数に対して7割程度の正答の場合であって、各試験項目ごとに、都道府県知事が定める一定割合以上の正答のとき」とされています。
項目ごとに足切りがあるため、第4章を白紙にする戦い方は成立しません。
詳しくは登録販売者の難易度で扱っています。
登録販売者の勉強時間を圧迫する2つの条件
スケジュールには制度上の制約があります。
手引きは原則として年1回改訂される
実施要領は、手引きについて「一般用医薬品の区分の変更等を踏まえ、必要に応じて原則として年1回改訂するものとする」と定めています。
学習期間が年をまたぐと、改訂部分の読み直しが発生します。
ただし救済もあります。
都道府県知事が試験の施行を公告した後に手引きが改訂された場合、その改訂部分からは出題しないと明記されています。
申し込み後に範囲が増えることはありません。
試験日は都道府県ごとに異なる
実施要領は「少なくとも年1回以上、定期的に実施する」としています。
実施するのは都道府県なので、試験日は地域ごとに違います。
複数の地域を受験することもできるため、1年のうちに複数回挑戦する組み立ても可能です。
受験手数料は都道府県が定めるため金額が異なります。
受験予定地の公告で確認してください。
登録販売者の勉強時間に関するよくある質問
登録販売者の勉強時間はどのくらい必要ですか?
公式の目安は示されていません。
出題範囲の原典である手引きは本文418ページで、ここを読み切る時間が必要量の基準になります。
どの章にいちばん時間をかけるべきですか?
出題数が最多の第3章です。
148ページで40問と配点が最大で、試験本番でも80分が配分されています。
第4章は後回しでいいですか?
配分は下げられますが、捨てることはできません。
174ページで20問と効率は低いものの、項目ごとの足切りがあるため一定の得点が必要です。
1日どのくらい進めればよいですか?
418ページを3か月で読むなら、1日あたり約4.6ページです。
6か月なら1日約2.3ページで、復習の時間を別に確保する必要があります。
手引きが改訂されたら勉強し直しですか?
公告後の改訂部分からは出題されません。
ただし年をまたいで学習する場合は、改訂部分を確認してください。
試験時間は何分ですか?
240分で120問です。
1問あたり2分の計算になります。
まとめ:登録販売者の勉強時間は総量より配分で決まる
登録販売者の勉強時間について、公式情報から整理すると次のとおりです。
- 厚生労働省は学習時間の目安を公表していない
- 出題範囲の原典である手引きは令和8年4月版で本文418ページ
- 章別は第1章20ページ・第2章36ページ・第3章148ページ・第4章174ページ・第5章40ページ
- 1問あたりのページ数は第1章1.0に対し第4章8.7で、密度は8.7倍違う
- 配点が最大なのは第3章の40問で、試験でも80分が配分される
- 第1章と第5章は60ページで40問と効率が高く、先に固めやすい
- 項目ごとに足切りがあるため、どの章も捨てられない
- 手引きは原則年1回改訂だが、公告後の改訂部分からは出題されない
418ページを均等に割るのではなく、1問あたりのページ数で傾斜をつけてください。
独学で進めるかの判断は登録販売者は独学で受かるか、合格率の実態は登録販売者の合格率で扱っています。
出典一覧
- 厚生労働省「登録販売者試験問題の作成に関する手引き(令和8年4月)」(2026年10月5日確認)
- 厚生労働省「登録販売者試験実施要領」(2026年10月5日確認)
- 厚生労働省医薬局「令和7年度登録販売者試験実施状況」(2026年10月5日確認)


コメント