調理師試験の合格率を調べても、全国一律の公表値は見つかりません。
調理師試験は都道府県知事が行う試験で、実施も合格発表も都道府県ごとだからです。
そのぶん確かな指標になるのが、国が告示で定めている試験基準です。
この記事では、厚生労働省の試験基準と調理師法をもとに、調理師試験の難易度を仕組みから整理します。
編集部のアドバイス

調理師試験でいちばんの関門は、試験そのものではなく受験資格です。2年以上の調理業務の実務経験が必要で、しかも週4日以上かつ1日6時間以上といった勤務要件があります。当編集部の調査でも、53.9%が「通信講座だけでは取れない」制度を事前に知りませんでした。まず自分が受験できる状態かを確認してください。
出題は6科目、割合まで告示で決まっている

調理師試験の中身は、厚生労働省の「調理師試験基準」で定められています。
| 試験科目 | 出題割合 |
|---|---|
| 食品衛生学 | 問題数の25パーセント |
| 調理理論 | 問題数の30パーセント |
| 公衆衛生学 | 問題数の15パーセント |
| 栄養学 | 問題数の15パーセント |
| 食品学 | 問題数の10パーセント |
| 食文化概論 | 問題数の5パーセント |
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あわせて「試験の問題数は六十問以上とし」「試験時間は百二十分以上とする」と定められています。
注目したいのは配分です。
調理理論30%と食品衛生学25%の2科目だけで、全体の55%を占めます。
一方、食文化概論は5%です。
学習時間を均等に割るのではなく、配点の大きい2科目に寄せるのが合理的だとわかります。
斉藤さやか出題割合まで告示で決まっている試験は珍しいです。ここを知っているかどうかで学習の優先順位が変わります。まずは調理理論と食品衛生学、これが全体の半分以上です。
合格基準は「全科目の合計で6割」
合格基準は、原則として全科目の合計得点が満点の6割以上とされています。
ただし1科目でも得点がその科目の平均点を著しく下回る場合は不合格となります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 問題数 | 60問以上 |
| 試験時間 | 120分以上 |
| 合格基準 | 全科目の合計得点が満点の6割以上 |
| 注意 | 1科目でも平均点を著しく下回ると不合格 |
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つまり、得意科目で稼いで苦手科目を捨てる戦い方は取れません。
配点の小さい食文化概論でも、極端に落とすと足を引っ張ります。
合格率は都道府県ごとに公表される
調理師法では、調理師試験は都道府県知事が行うと定められています。
試験事務は公益社団法人 調理技術技能センターに委託されているケースが多く、令和8年度は30の都県が同センターの案内で実施しています。
全国を通した合格率は公表されていないため、受験する都道府県の発表を確認するのが確実です。
たとえば東京都の令和8年度調理師試験は、10月31日(土)13時30分から15時30分までの実施で、受験手数料は6,400円と案内されています。
試験日も手数料も都道府県ごとに違う、という点は押さえておいてください。
難易度より高い壁は「受験資格」

調理師免許を取る道は2つあります。
| ルート | 条件 | 調理師試験 |
|---|---|---|
| 実務経験ルート | 学校教育法第57条に規定する者(中学校卒業者など)で、厚生労働省令で定める施設において2年以上調理の業務に従事 | 受験して合格が必要 |
| 養成施設ルート | 都道府県知事が指定する調理師養成施設で1年以上、必要な知識と技能を修得 | 免除 |
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試験を受けるのは実務経験ルートの人です。
そして実務経験は、原則として週4日以上かつ1日6時間以上の勤務でないと「調理の業務に従事している」と認められません。
通信講座を修了しても受験資格にはならないという点が、この資格の最大の誤解ポイントです。
取り方の詳細は調理師免許の通信講座おすすめ4選の「取り方」の章で整理しています。
【独自調査】228人が答えた学習の実態
ママキャン資格部を運営するSNSテクノロジーズ株式会社では、調理師免許の取得を目指している方および取得した方228名にアンケートを実施しました(調査期間:2026年7月10日〜7月17日)。
| 項目 | 最多の回答 | 割合 |
|---|---|---|
| 制度の認知 | 「通信講座だけでは取れない」制度を事前に知らなかった | 53.9%(123人) |
| 取得ルート | 2年以上の実務経験+調理師試験に合格して取得 | 42.1%(96人) |
| 学習方法 | 市販テキスト・過去問での独学 | 40.4%(92人) |
| 学習費用 | 1万円未満(合計) | 64.0%(146人) |
| 学習期間 | 1年以上 | 25.0%(57人) |
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※n=228
学習方法は独学が40.4%で最多、費用も1万円未満が64.0%を占めます。
試験対策そのものは低コストで進めている人が多数派です。
一方で学習期間は「1年以上」が25.0%で最多となる一方、「3か月以内」も合計34.6%と幅が大きく出ました。
働きながら学ぶ人が多く、進め方に個人差が出やすい試験だといえます。
難易度に対してどう準備するか
出題割合と合格基準が公表されている以上、対策の型は決まります。
- 調理理論(30%)と食品衛生学(25%)から着手する
- 公衆衛生学・栄養学(各15%)で得点を積む
- 食品学(10%)・食文化概論(5%)は落としすぎない程度に押さえる
- 過去問で科目別の正答率を出し、平均を大きく下回る科目をなくす
合格基準が「合計6割かつ極端な苦手科目を作らない」なので、この順番が最短です。
なお調理技術技能センターは過去の試験問題と解答を公開しています。
まずは1回分を解いて、科目別の手応えを測ってから教材を決めてください。
資格の位置づけは調理師とは?名称独占の国家資格と2つのルート、取得後の働き方は調理師の年収と仕事内容で解説しています。
斉藤さやか独学が4割という数字は、裏を返せば「教材だけでなんとかなる試験」ということです。ただし受験資格の確認だけは先に済ませてください。ここを飛ばすと、勉強した時間が宙に浮きます。
調理師試験の難易度に関するよくある質問
調理師試験の合格率はどのくらいですか?
調理師試験は都道府県知事が行うため、全国一律の合格率は公表されていません。
受験する都道府県が公表する合格発表で確認してください。
何割取れば合格ですか?
原則として全科目の合計得点が満点の6割以上です。
ただし1科目でも得点がその科目の平均点を著しく下回る場合は不合格となります。
試験科目は何科目ですか?
公衆衛生学・食品学・栄養学・食品衛生学・調理理論・食文化概論の6科目です。
出題割合は調理理論30%、食品衛生学25%、公衆衛生学15%、栄養学15%、食品学10%、食文化概論5%と告示で定められています。
試験時間と問題数は?
調理師試験基準では、問題数は60問以上、試験時間は120分以上と定められています。
具体的な問題数と時間は実施する都道府県の案内で確認してください。
通信講座を受ければ受験できますか?
できません。
受験には2年以上の調理業務の実務経験(または養成施設の卒業で試験免除)が必要で、通信講座の修了は受験資格になりません。
まとめ|配点の偏りと「苦手科目を作らない」が鍵
- 出題割合は調理理論30%・食品衛生学25%で、この2科目が全体の55%
- 問題数は60問以上、試験時間は120分以上(調理師試験基準)
- 合格基準は全科目の合計で6割以上、1科目でも平均を著しく下回ると不合格
- 試験は都道府県知事が実施し、合格率・試験日・手数料は都道府県ごと
- 最大の関門は受験資格(2年以上の実務経験、週4日以上かつ1日6時間以上)
- 当編集部の調査では学習方法は独学40.4%、費用は1万円未満が64.0%
試験そのものは、配点の大きい2科目から固めれば届く設計です。
先に受験資格を確認し、そのうえで調理理論と食品衛生学に時間を寄せてください。
調理師免許の通信講座おすすめ4選で、試験対策に対応した講座を比較できます。


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