メンタルヘルス・マネジメント検定の難易度は、コースによってまったく違います。
Ⅰ種は直近6回すべてで2割前後です。
一方Ⅱ種は46.4%の回もあれば78.0%の回もあります。
同じ検定でも、どのコースをいつ受けるかで通過率が大きく変わります。
この記事では大阪商工会議所が公表した12回分のデータで、難易度の実態を確認します。
編集部のアドバイス

合格率を調べるときは「何種の、第何回か」まで見てください。Ⅱ種は直近でも47.8%の回と78.0%の回があります。平均値や去年の数字を目安にすると、実態から30ポイントずれることがあります。基準点は70点で固定なので、そこから逆算するほうが安全です。
メンタルヘルス・マネジメント検定の合格基準は点数で固定されている

多くの試験と違い、この検定は相対評価ではありません。
| コース | 配点 | 合格基準 |
|---|---|---|
| Ⅰ種(マスターコース) | 選択問題100点+論述問題50点=150点 | 選択と論述の合計が105点以上。ただし論述問題の得点が25点以上 |
| Ⅱ種(ラインケアコース) | 100点 | 70点以上 |
| Ⅲ種(セルフケアコース) | 100点 | 70点以上 |
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Ⅱ種とⅢ種は100点満点の70点以上です。
上位何%といった調整はなく、70点を取れば全員が合格します。
だからこそ合格率が回によって大きく動きます。
問題が易しければ合格率が上がり、難しければ下がるという、そのままの関係です。
Ⅰ種の105点も150点満点の70%にあたります。
ただしⅠ種には条件がもう1つあります。
論述問題で25点以上が必要です。
論述の満点は50点なので、その半分が足切りになります。
合計105点を超えていても、論述が24点なら不合格です。
斉藤さやか「7割で受かる」という説明は正しいのですが、Ⅰ種だけは意味が違います。選択問題で満点近く取っても、論述が25点に届かなければ落ちます。合格率2割の内訳には、この足切りで止まった人が含まれていると考えられます。
Ⅰ種の合格率は6回すべて17.6%から21.3%

公式の受験者データから、Ⅰ種の実績を並べます。
Ⅰ種は11月の回のみ実施されます。
| 回 | 施行日 | 受験者 | 実受験者 | 合格者 | 合格率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 第39回 | 2025年11月2日 | 2,111人 | 1,710人 | 331人 | 19.4% |
| 第37回 | 2024年11月3日 | 2,184人 | 1,731人 | 362人 | 20.9% |
| 第35回 | 2023年11月5日 | 1,961人 | 1,587人 | 325人 | 20.5% |
| 第33回 | 2022年11月6日 | 2,000人 | 1,628人 | 287人 | 17.6% |
| 第31回 | 2021年11月7日 | 1,866人 | 1,521人 | 301人 | 19.8% |
| 第29回 | 2020年11月1日 | 1,571人 | 1,276人 | 272人 | 21.3% |
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6回すべてが17.6%から21.3%の範囲に収まっています。
振れ幅は3.7ポイントです。
合格者数も272人から362人の間で、毎回300人前後という規模が続いています。
基準点が固定されている試験で、これだけ合格率が安定するのは珍しいことです。
出題と採点の水準が回ごとに揃っていると読めます。
Ⅰ種を受けるなら「毎年およそ2割」を前提に計画を立てられます。
斉藤さやか合格率が動かないというのは、対策の立てやすさでもあります。Ⅱ種のように「今年は易しい回だった」という運の要素が小さいので、必要な到達点がはっきりしています。逆に言えば、易しい回を待つという戦略は使えません。
Ⅱ種の合格率は46.4%から78.0%まで動く
同じ検定でもⅡ種は様子が違います。
| 回 | 施行日 | 実受験者 | 合格者 | 合格率 |
|---|---|---|---|---|
| 第40回 | 2026年3月15日 | 13,865人 | 10,819人 | 78.0% |
| 第39回 | 2025年11月2日 | 12,887人 | 6,160人 | 47.8% |
| 第38回 | 2025年3月16日 | 12,745人 | 6,985人 | 54.8% |
| 第37回 | 2024年11月3日 | 11,802人 | 7,141人 | 60.5% |
| 第36回 | 2024年3月17日 | 12,483人 | 9,137人 | 73.2% |
| 第35回 | 2023年11月5日 | 11,781人 | 6,661人 | 56.5% |
| 第34回 | 2023年3月19日 | 11,918人 | 6,444人 | 54.1% |
| 第33回 | 2022年11月6日 | 10,998人 | 6,401人 | 58.2% |
| 第32回 | 2022年3月20日 | 11,128人 | 7,763人 | 69.8% |
| 第31回 | 2021年11月7日 | 10,053人 | 4,664人 | 46.4% |
| 第30回 | 2021年3月21日 | 10,686人 | 7,285人 | 68.2% |
| 第29回 | 2020年11月1日 | 10,343人 | 5,840人 | 56.5% |
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最低が第31回の46.4%、最高が第40回の78.0%です。
振れ幅は31.6ポイントあります。
直近でも第39回47.8%の次の回が78.0%で、30ポイント以上跳ねました。
隣り合う回でこれだけ動くということは、去年の合格率を目安にしても当たらないということです。
Ⅲ種も同じ傾向です。
| 回 | 施行日 | 実受験者 | 合格者 | 合格率 |
|---|---|---|---|---|
| 第40回 | 2026年3月15日 | 5,496人 | 3,831人 | 69.7% |
| 第39回 | 2025年11月2日 | 5,139人 | 3,347人 | 65.1% |
| 第38回 | 2025年3月16日 | 5,341人 | 4,157人 | 77.8% |
| 第37回 | 2024年11月3日 | 5,060人 | 3,758人 | 74.3% |
| 第36回 | 2024年3月17日 | 4,648人 | 3,353人 | 72.1% |
| 第35回 | 2023年11月5日 | 4,888人 | 3,515人 | 71.9% |
| 第34回 | 2023年3月19日 | 5,035人 | 3,995人 | 79.3% |
| 第33回 | 2022年11月6日 | 5,458人 | 3,787人 | 69.4% |
| 第32回 | 2022年3月20日 | 4,849人 | 3,121人 | 64.4% |
| 第31回 | 2021年11月7日 | 5,371人 | 3,824人 | 71.2% |
| 第30回 | 2021年3月21日 | 5,051人 | 4,135人 | 81.9% |
| 第29回 | 2020年11月1日 | 5,046人 | 4,361人 | 86.4% |
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最低64.4%、最高86.4%で振れ幅22.0ポイントです。
3コースを並べると差がはっきりします。
| コース | 最低 | 最高 | 振れ幅 | 対象回 |
|---|---|---|---|---|
| Ⅰ種 | 17.6% | 21.3% | 3.7ポイント | 6回(11月回のみ) |
| Ⅱ種 | 46.4% | 78.0% | 31.6ポイント | 12回 |
| Ⅲ種 | 64.4% | 86.4% | 22.0ポイント | 12回 |
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※第29回〜第40回のデータから当サイトで算出
Ⅰ種だけが別の試験のように安定しています。
Ⅱ種とⅢ種は、受ける回の当たり外れが結果を左右します。
Ⅰ種の欠席率はⅡ種Ⅲ種の約2倍

公式データには受験者数と実受験者数の両方が載っています。
差が申し込んで受けなかった人です。
| 回 | コース | 受験者 | 実受験者 | 欠席 | 欠席率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 第39回 | Ⅰ種 | 2,111人 | 1,710人 | 401人 | 19.0% |
| 第39回 | Ⅱ種 | 14,169人 | 12,887人 | 1,282人 | 9.0% |
| 第39回 | Ⅲ種 | 5,617人 | 5,139人 | 478人 | 8.5% |
| 第40回 | Ⅱ種 | 15,558人 | 13,865人 | 1,693人 | 10.9% |
| 第40回 | Ⅲ種 | 6,090人 | 5,496人 | 594人 | 9.8% |
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※欠席率は当サイトで算出
Ⅰ種の欠席率19.0%は、Ⅱ種の9.0%やⅢ種の8.5%のおよそ2倍です。
5人に1人が受けに来ていません。
論述対策が間に合わず見送った人が多いと考えられます。
しかも受験料は戻りません。
「理由の如何に関わらず、申込後の取消、受験料の返金および次回への振替、受験地・コースの変更はできません」
Ⅰ種の受験料は11,550円です。
それでも2割が欠席するという事実は、Ⅰ種の準備負荷の重さを示しています。
なお公表されている合格率は実受験者を分母にした数字です。
申込者を分母にすると、Ⅰ種の実質的な通過率はさらに下がります。
第39回なら申込2,111人に対し合格331人で15.7%です。
合格率が2割前後で安定しているⅠ種は、独学より対策講座を検討する人が多い区分です。
Ⅰ種に対応したメンタルヘルス・マネジメント検定の講座で、料金とサポート内容を確認できます。
出題は公式テキストと法令の基準日で決まる
難易度を考えるうえで押さえておきたい前提があります。
出題範囲は公式テキストに紐づきます。
「各コースの問題は、公式テキストの内容とそれを理解したうえでの応用力を問います。なお、公式テキストに記載されている統計調査の最新の結果(公表済みのもの)などについて出題することがあります」
2026年度はテキストが切り替わりました。
| 対象 | 準拠する公式テキスト |
|---|---|
| 2026年度の公開試験(第41回・第42回) | 第6版【発行:2026年6月】 |
| 2026年10月1日〜2027年3月31日の団体特別試験 | 第6版【発行:2026年6月】 |
| 2026年9月末日までの団体特別試験 | 第5版【発行:2021年7月】 |
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第5版の発行は2021年7月で、第6版は2026年6月です。
5年ぶりの改訂になります。
古い教材で勉強すると、この差がそのまま失点につながります。
法令にも基準日があります。
「各年度の検定試験は、その年の4月1日時点で成立している法令に準拠して出題します」
2026年度の試験は2026年4月1日時点の法令が基準です。
出題内容そのものは、厚生労働省策定の「労働者の心の健康の保持増進のための指針」を参考に構築されています。
受験規模はⅡ種が中心
難易度の話と合わせて、どのコースに人が集まっているかも見ておきます。
第29回から第40回までの実受験者を合計しました。
| コース | 実受験者の合計 | 対象回数 | 1回あたりの目安 |
|---|---|---|---|
| Ⅱ種 | 140,689人 | 12回 | 約11,700人 |
| Ⅲ種 | 61,382人 | 12回 | 約5,100人 |
| Ⅰ種 | 9,453人 | 6回 | 約1,600人 |
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※合計と1回あたりの目安は当サイトで算出
Ⅱ種はⅢ種の2.29倍、Ⅰ種の14.9倍です。
管理職向けのⅡ種が事実上の中心になっています。
Ⅱ種の実受験者は第29回の10,343人から第40回の13,865人へ増えており、直近12回で34.1%増えました。
Ⅲ種も5,046人から5,496人へ増えています。
受験者が減っている試験ではありません。
メンタルヘルス・マネジメント検定の難易度に関するよくある質問
合格率は何%ですか?
コースと回によって違います。
直近の第40回はⅡ種78.0%・Ⅲ種69.7%、第39回はⅠ種19.4%・Ⅱ種47.8%・Ⅲ種65.1%でした。
何点取れば合格できますか?
Ⅱ種とⅢ種は100点満点の70点以上です。
Ⅰ種は150点満点の105点以上で、かつ論述問題が25点以上必要です。
合格率は毎年同じですか?
Ⅰ種は直近6回すべて17.6〜21.3%で安定しています。
Ⅱ種は46.4〜78.0%、Ⅲ種は64.4〜86.4%で大きく動きます。
一番難しいのはどのコースですか?
合格率ではⅠ種です。
2割前後で推移しており、Ⅱ種・Ⅲ種とは水準が違います。
Ⅰ種の論述はどのくらい重要ですか?
50点満点のうち25点が足切りです。
合計105点を超えていても論述が25点未満なら不合格になります。
相対評価ですか?
違います。
合格基準は点数で固定されており、基準を満たした人は全員合格します。
古いテキストで勉強しても大丈夫ですか?
おすすめできません。
2026年度の公開試験は公式テキスト第6版(2026年6月発行)に準拠し、第5版は2021年7月発行です。
受験者は減っていますか?
減っていません。
Ⅱ種の実受験者は第29回10,343人から第40回13,865人へ34.1%増えています。
まとめ|Ⅰ種は2割で安定、Ⅱ種Ⅲ種は回で大きく動く
- 合格基準は点数で固定(Ⅱ種・Ⅲ種は70点以上、Ⅰ種は105点以上かつ論述25点以上)
- 相対評価ではないため、問題の難易度がそのまま合格率に出る
- Ⅰ種は直近6回すべて17.6〜21.3%で振れ幅3.7ポイント
- Ⅱ種は46.4〜78.0%で振れ幅31.6ポイント、第39回47.8%の次が78.0%
- Ⅲ種は64.4〜86.4%で振れ幅22.0ポイント
- Ⅰ種の欠席率19.0%はⅡ種Ⅲ種のおよそ2倍
- 公表される合格率は実受験者が分母で、申込者を分母にすると第39回Ⅰ種は15.7%
- 2026年度は公式テキストが第5版から第6版へ5年ぶりに改訂された
- 出題は各年度の4月1日時点で成立している法令に準拠する
- Ⅱ種の実受験者はⅢ種の2.29倍、Ⅰ種の14.9倍
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