保育士試験の受験資格は、最終学歴によって条件が変わります。
大学に2年以上在学して62単位以上を修得していれば、卒業していなくても受験できます。
一方、高校卒業の場合は児童福祉施設で2年以上かつ2,880時間以上の勤務経験が必要です。
この記事では、全国保育士養成協議会が公表している受験資格の条件を、学歴別に整理します。
編集部のアドバイス

保育士試験の受験資格でいちばん多い誤解が「大学を卒業していないと受けられない」というものです。実際は、大学に2年以上在学して62単位以上を修得していれば学部を問わず受験できます。中退した方でも該当するケースがあるので、まず単位数を確認してみてください。
保育士試験の受験資格は学歴で決まる

受験資格は、学歴によって「実務経験なしで受験できる区分」と「実務経験が必要な区分」に分かれます。
| 最終学歴 | 受験資格の条件 |
|---|---|
| 大学・高等専門学校 | 2年以上在学して62単位以上修得した者、または高等専門学校を卒業した者 |
| 短期大学・高等学校専攻科 | 卒業した者(最終学年在学で年度中に卒業見込みの場合を含む) |
| 専修学校(専門学校) | 修業年限2年以上の課程の卒業者、または最終学年在学者(卒業見込み) |
| 高等学校 | 児童福祉施設で2年以上かつ総勤務時間数2,880時間以上、児童の保護に従事した者 |
| 中学校 | 児童福祉施設で5年以上かつ総勤務時間数7,200時間以上、児童の保護に従事した者 |
| 外国の学校 | 14年以上の課程を修了した者 |
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学歴が上がるほど、必要な実務経験が軽くなる仕組みです。
保育や教育の学部である必要はなく、学部・学科は問われません。
大学は「卒業」でなくても受験できる
大学の区分で注目したいのが「2年以上在学して62単位以上修得した者」という条件です。
卒業が要件になっていないため、中退した人でもこの条件を満たしていれば受験できます。
また在学中の場合も、1年以上在学していて年度中に62単位以上を修得する見込みであれば対象になります。
自分が62単位を超えているかどうかは、成績証明書で確認できます。
斉藤さやか「大学は途中でやめたから無理」と思い込んでいた方が、成績証明書を取り寄せたら余裕で62単位を超えていた、というのはよくある話です。まずは出身校に問い合わせてみてください。
実務経験で受験する場合の条件
学歴の要件に当てはまらない場合は、児童福祉施設での勤務経験が受験資格になります。
| 区分 | 必要な勤務 |
|---|---|
| 高等学校卒業者など | 2年以上かつ総勤務時間数2,880時間以上 |
| 学歴を問わない場合 | 5年以上かつ総勤務時間数7,200時間以上 |
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いずれも「児童福祉施設において児童の保護に従事した」ことが条件です。
年数だけでなく総勤務時間数の要件もあるため、短時間勤務の場合は年数を満たしていても時間数が足りないことがあります。
勤務先に証明してもらう書類が必要になるので、早めに相談しておくと安心です。
経過措置に該当する場合もある
平成3年3月31日までに高等学校を卒業した人、平成8年3月31日までに高等学校の保育科を卒業した人には経過措置があります。
該当する場合は実務経験なしで受験できます。
自分が該当するかどうかは、卒業年月日で確認してください。
受験申請にかかる費用

受験資格を確認したら、次は申請です。
| 区分 | 金額 |
|---|---|
| 筆記・実技に受験科目がある場合 | 受験手数料12,700円+事務手数料(クレジットカード354円/コンビニ275円) |
| 筆記・実技が全て免除の場合 | 受験手数料2,400円+事務手数料 |
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支払いはクレジットカードまたはコンビニ決済です。
受験申請後の自己都合による辞退や試験当日の欠席について、返金対応はありません。
試験は年2回
保育士試験は前期と後期の年2回実施されます。
| 令和8年 | 筆記試験 | 実技試験 |
|---|---|---|
| 前期 | 4月18日・19日 | 6月28日 |
| 後期 | 10月24日・25日 | 12月13日 |
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令和9年の日程も前期4月17日・18日、後期10月23日・24日と公表されています。
年2回あり、さらに科目合格が3年間有効なため、複数年計画で進められます。
試験当日の時間割と解答速報の使い方は保育士試験の解答速報はいつ?にまとめています。
合格後は保育士登録が必要
試験に合格しただけでは保育士になりません。
児童福祉法では、保育士を「保育士登録を受け、保育士の名称を用いて、専門的知識及び技術をもつて、児童の保育及び児童の保護者に対する保育に関する指導を行うことを業とする者」と定義しています。
保育士となる資格を有する者が保育士となるには、保育士登録簿に氏名・生年月日などの登録を受ける必要があります。
登録簿は都道府県に備えられ、登録すると保育士登録証が交付されます。
また、保育士でない者は保育士またはこれに紛らわしい名称を使用してはならないと定められています(第18条の23)。
名称独占の資格だということです。
受験資格を満たしたら試験の全体像を押さえる
受験できることが確認できたら、次は試験そのものの設計です。
筆記試験は9科目あり、すべてで満点の6割以上を取る必要があります。
合格した筆記科目は合格した年を含めて3年間有効で、対象施設での勤務があれば最長5年まで延長できます。
令和7年度の合格率は19.4%(申請者54,807人・合格者10,621人)でした。
試験の仕組みは保育士試験の難易度と合格率で詳しく解説しています。
独学で進めるか講座を使うかは保育士試験は独学で合格できる?で判断できます。
資格を取ったあとの働き方は保育士の年収と仕事内容にまとめました。
講座の比較は受験資格別に選ぶ保育士講座をご覧ください。
斉藤さやか受験資格の確認は、教材を買う前に済ませてください。成績証明書の取り寄せや勤務先への証明依頼には時間がかかります。申請のスケジュールから逆算して動き出しましょう。
保育士試験の受験資格に関するよくある質問
高卒でも保育士試験は受けられますか?
受けられます。
児童福祉施設で2年以上かつ総勤務時間数2,880時間以上、児童の保護に従事した経験が必要です。
なお平成3年3月31日までに高等学校を卒業した場合は経過措置の対象になります。
大学を中退していても受験できますか?
2年以上在学して62単位以上を修得していれば受験できます。
卒業は要件になっていないため、成績証明書で単位数を確認してください。
保育に関係ない学部でも大丈夫ですか?
学部・学科は問われません。
在学期間と修得単位数の条件を満たしていれば受験できます。
受験にいくらかかりますか?
受験手数料は12,700円で、これに事務手数料(クレジットカード354円/コンビニ275円)が加わります。
全科目免除の場合は受験手数料2,400円です。
合格したらすぐ保育士と名乗れますか?
名乗れません。
保育士登録簿への登録を受け、保育士登録証の交付を受けてはじめて保育士になります。
保育士でない者が紛らわしい名称を使用することは法律で禁じられています。
まとめ|まずは在学期間と単位数を確認する
- 大学は2年以上在学+62単位以上で、卒業していなくても受験できる
- 短大・専門学校(2年以上)は卒業者と最終学年在学者が対象
- 高校卒業は児童福祉施設で2年以上かつ2,880時間以上の勤務が必要
- 中学校卒業は5年以上かつ7,200時間以上
- 受験手数料は12,700円+事務手数料、試験は年2回
- 合格後は保育士登録を受けてはじめて保育士になる(名称独占)
受験資格は学歴と単位数で決まります。
自分の区分がわかったら、試験の仕組みを押さえて学習計画に移りましょう。
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