アロマセラピストは、日本アロマ環境協会(AEAJ)が認定する民間資格です。
2026年3月31日現在の認定者数は13,189名です。
一方、アロマテラピー検定の累計受験申込者数は562,889人にのぼります。
検定に申し込んだ人のうち、アロマセラピストまでたどり着いたのは2.3%という計算になります。
この差を生んでいるのが、実技カリキュラムはAEAJ認定スクールでしか履修できないという条件です。
通信講座だけでアロマセラピストになることはできません。
この記事では資格の中身を公式情報で確認します。
編集部のアドバイス

「アロマセラピスト」という言葉は2つの意味で使われています。1つはAEAJ認定のアロマセラピスト資格、もう1つは職業としてのアロマセラピストです。日本のアロマ資格はすべて民間資格なので、資格がなくても施術の仕事自体はできます。AEAJも公式にそう説明しています。
アロマセラピストとはAEAJが認定する民間資格

まずAEAJによる定義です。
| 項目 | 公式の記載 |
|---|---|
| 定義 | 技術と精油の専門知識をもち、心身の状態に合わせてアロマテラピートリートメントを提供できるエキスパート |
| 学ぶ内容 | 解剖生理学や皮膚科学などの人体の機能、ストレスや生活習慣との関係性 |
| 想定される進路 | サロン勤務・経営、病院や施設でのトリートメント、一般の人への全身トリートメント |
| 認定者数 | 13,189名(2026年3月31日現在) |
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重要なのは国家資格ではないという点です。
AEAJ自身がQ&Aで「日本のアロマテラピーに関する資格はすべて民間資格ですので、資格がなければ仕事をしてはいけないということはありません」と回答しています。
つまり独占業務はなく、資格の意味は「できる仕事が増える」ことではなく「一定の学習量と実技試験を通ったことの証明」にあります。
AEAJの資格は階段状に並びます。
| 資格 | 位置づけ | 取得の前提 |
|---|---|---|
| アロマテラピー検定 2級・1級 | 入門 | 受験資格の制限なし |
| アロマテラピーアドバイザー | 中級 | 検定1級合格+AEAJ入会+認定講習会 |
| アロマテラピーインストラクター | 上級(教える側) | アドバイザー取得+共通学科試験 |
| アロマセラピスト | 上級(施術する側) | アドバイザー取得+共通学科試験+実技試験 |
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インストラクターとアロマセラピストは同じ段にあり、学科試験も共通で、分かれるのは実技があるかどうかです。
斉藤さやかアロマセラピストを目指す人がまず戸惑うのが、この階段の長さだと思います。検定を受ければすぐ名乗れる資格ではなく、検定はあくまで1段目です。
アロマセラピストになるには9つのステップを通る

AEAJが示す取得の流れです。
| 順 | ステップ | どこで |
|---|---|---|
| 1 | アロマテラピー検定1級に合格する | 自宅(インターネット試験) |
| 2 | AEAJに入会する | ― |
| 3 | アロマテラピーアドバイザー資格を取得する | 認定講習会 |
| 4 | 公式テキストで学ぶ | 認定スクールまたは独学 |
| 5 | インストラクター・アロマセラピスト共通学科試験に合格する | 自宅(インターネット試験) |
| 6 | 実技カリキュラムを履修する | AEAJ認定スクールのみ |
| 7 | カルテ演習を修了する | AEAJ認定スクール |
| 8 | 実技試験に合格する | ― |
| 9 | 認定スクールより申請書類を提出する | ― |
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ステップ6が分岐点で、AEAJは「実技カリキュラムはAEAJ認定スクールでの履修が必要」と明記しています。
共通学科は独学でも受験できます。
しかもこれは最近変わった点です。
AEAJは「2025年3月開催のアロマテラピーインストラクター・アロマセラピスト共通学科試験より、独学受験が可能です」と回答しており、それ以前は認定スクールの履修証明書が必要でした。
学科は独学で通れるようになった一方、実技だけは認定スクールが必須という構造です。
すでにアロマテラピーインストラクター資格を持っている場合は扱いが変わります。
インストラクター資格を取得している人は共通学科に合格したものとみなされ、この扱いに有効期限はありません。
一方、共通学科を「アロマセラピスト」申込で受験して合格した場合は、2年4カ月以内に実技カリキュラムとカルテ演習を修了し、実技試験に合格する必要があります。
アロマセラピストの学習量は135時間以上
AEAJは標準カリキュラムの時間数を公表しています。
| 区分 | 時間 | 学び方 |
|---|---|---|
| 共通学科 | 50時間以上 | 認定スクールまたは独学 |
| 実技 | 85時間以上 | AEAJ認定スクールのみ |
| 合計 | 135時間以上 | ― |
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※合計は当サイトで算出
実技が学科の1.7倍あります。
加えて、標準カリキュラムの「カルテ作成指導」に基づくカルテ演習があり、カルテを10ケース作成します。
試験の中身も見ておきます。
| 項目 | 共通学科試験(第4回) |
|---|---|
| 試験日 | 2026年9月27日(日)13:00〜14:05(65分) |
| 次回 | 2027年3月21日(日) |
| 受験条件 | AEAJ会員であること、アロマテラピーアドバイザー資格取得済であること |
| 出題数 | 80問 |
| 合格基準 | 正答率80% |
| 試験形式 | インターネット試験(選択解答方式) |
| 受験環境 | 個室推奨。公園・ネットカフェ・レストランなど公共スペースは不可 |
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合格基準は入門のアロマテラピー検定と同じ正答率80%ですが、出題数は80問と多くなります。
アロマセラピストの費用はAEAJ分だけで64,702円

公式に金額が出ている費目を積み上げます。
| 費目 | 金額 |
|---|---|
| アロマテラピー検定1級 受験料 | 6,600円(税込) |
| AEAJ入会金 | 10,000円(不課税・初年度のみ) |
| AEAJ年会費 | 12,000円(不課税) |
| アドバイザー認定講習会(AEAJ直接開催) | 9,966円(税込) |
| アドバイザー資格登録認定料 | 10,450円(税込) |
| 共通学科試験 受験料 | 5,236円(税込) |
| アロマセラピスト資格登録認定料 | 10,450円(税込) |
| 合計 | 64,702円 |
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※合計は当サイトで算出
ここにAEAJ認定スクールの実技カリキュラム費用が加わります。
その金額はAEAJ公式には記載がなく、各スクールが設定するため、64,702円は下限であって総額ではありません。
初年度の年会費は入会の時期によって6,000円になる場合があります。
そして維持費があり、AEAJは「資格の継続には、毎年会員更新が必要です」と明記しています。
退会すると資格は失効し、再取得には改めて入会と資格取得の手続きが必要だとQ&Aで説明されています。
一度取れば一生ものという資格ではありません。
斉藤さやかここは見落とされやすいところです。取得までの64,702円は一度きりですが、名乗り続けるには毎年12,000円が要ります。サロンを開くなど資格を使う予定があるかどうかで、意味の重さが変わります。
検定とアドバイザーまでは、通信で対策できる範囲です。
アロマテラピー検定とアドバイザーに対応した通信講座で、料金とサポート内容を確認できます。
アロマセラピストを目指す人はどの業種から来ているか
AEAJは取得者アンケートの結果を公開しています。
| 受験の動機(複数選択) | 割合 |
|---|---|
| 仕事のスキルアップのため | 85% |
| アロマテラピーの知識を深めるため | 68% |
| 家族や友人の健康や体調管理に役立てるため | 59% |
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| 受験者の業種 | 割合 |
|---|---|
| 理美容・エステ関連 | 17% |
| 医療関連 | 15% |
| 福祉関連 | 6% |
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※第46〜47回アンケート・回答数146人
動機の1位は「仕事のスキルアップ」で85%で、すでに仕事を持つ人が上乗せする資格という姿が見えます。
業種は理美容・エステ17%が最多で、医療15%、福祉6%と続きます。
上位3業種を足しても38%で、残りは業種がばらけています。
入門のアロマテラピー検定とは構成が逆転します。
検定受験者では医療・福祉関連が23%で最多、理容・美容・エステ関連は9%です。
施術を仕事にする段階で、業界が理美容・エステ側へ寄っていくということです。
アロマセラピストまで進む人は検定申込者の2.3%
人数を並べると絞り込みの構造が見えます。
| 指標 | 人数 | 時点 |
|---|---|---|
| アロマテラピー検定 累計受験申込者数 | 562,889人 | 2025年度 |
| AEAJ個人正会員数 | 39,293人 | 2026年3月31日 |
| アロマセラピスト認定者数(累計) | 13,189名 | 2026年3月31日 |
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検定の累計受験申込者562,889人に対し、アロマセラピスト認定者は13,189名で、割合にすると2.3%です(当サイトで算出)。
ただし検定の累計受験申込者は1999年度から積み上げた延べ数で、アロマセラピスト認定者は現時点の累計なので、性質は違います。
それでも入口と最上位の規模がおよそ40倍違うという関係は読み取れます。
AEAJ個人正会員39,293人で見ると、およそ3人に1人がアロマセラピスト資格を持っている計算になります(当サイトで算出)。
検定の累計受験申込者数の伸び方も見ておきます。
| 年度 | 累計受験申込者数 | 前年度からの増加 |
|---|---|---|
| 2021年度 | 518,713人 | ― |
| 2022年度 | 535,230人 | 16,517人 |
| 2023年度 | 548,223人 | 12,993人 |
| 2024年度 | 558,515人 | 10,292人 |
| 2025年度 | 562,889人 | 4,374人 |
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※増加分は当サイトで算出
年度あたりの増加は4年連続で縮んでおり、2025年度の4,374人は2022年度の16,517人の4分の1ほどです。
AEAJは理由を公表していません。
アロマセラピストに関するよくある質問
アロマセラピストは国家資格ですか
国家資格ではありません。
AEAJは公式Q&Aで「日本のアロマテラピーに関する資格はすべて民間資格ですので、資格がなければ仕事をしてはいけないということはありません」と回答しています。
独占業務はなく、資格がなくても施術の仕事自体はできます。
アロマセラピストは通信講座だけで取れますか
取れません。
AEAJは実技カリキュラムについて「AEAJ認定スクールでの履修が必要」と明記しています。
共通学科は2025年3月開催の試験から独学受験が可能になりましたが、実技85時間以上は認定スクールに通う必要があります。
アロマセラピストとアロマテラピーインストラクターの違いは何ですか
学科試験は共通で、分かれるのは実技の有無です。
インストラクターは教える側、アロマセラピストは施術する側という位置づけになります。
インストラクター資格を取得している場合、アロマセラピストの共通学科は合格したものとみなされ、この扱いに有効期限はありません。
アロマセラピストの資格は更新が必要ですか
会員の継続が必要です。
AEAJは「会員であることが資格取得の条件となっており、取得後も継続して会員であることで資格を保持できます。
退会すると資格は失効します」と回答しています。
会員更新は毎年で、年会費は12,000円です。
アロマセラピストの取得にいくらかかりますか
AEAJに支払う分だけで64,702円です。
検定1級6,600円、入会金10,000円、年会費12,000円、アドバイザー認定講習会9,966円と登録認定料10,450円、共通学科試験5,236円、セラピスト登録認定料10,450円の合計です。
これにAEAJ認定スクールの実技費用が別途かかります。
まとめ|アロマセラピストとは実技が認定スクール必須の民間資格
- アロマセラピストはAEAJが認定する民間資格で、国家資格ではない
- AEAJ自身が「資格がなければ仕事をしてはいけないということはありません」と明記している
- 認定者数は13,189名(2026年3月31日現在)
- アロマテラピー検定の累計受験申込者562,889人に対して2.3%にあたる
- 取得は9ステップで、検定1級合格から始まる
- 実技カリキュラムはAEAJ認定スクールでしか履修できず、通信講座だけでは取れない
- 共通学科は2025年3月開催の試験から独学受験が可能になった
- 標準カリキュラムは共通学科50時間以上+実技85時間以上で合計135時間以上
- 共通学科試験は80問・正答率80%・65分のインターネット試験で、受験は個室推奨
- AEAJへ支払う費用は合計64,702円で、認定スクールの実技費用は別途
- 資格の保持には毎年の会員更新が必要で、退会すると失効する
- 受験の動機の1位は「仕事のスキルアップ」で85%
- 業種は理美容・エステ17%、医療15%、福祉6%で、検定受験者とは構成が逆転する
収入の見通しについてはアロマセラピストの年収で公的統計をもとに整理しています。
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