ケアマネジャー(介護支援専門員)試験の受験資格は、2つの条件を同時に満たす必要があります。
国家資格等に基づく業務または相談援助業務に、通算5年以上従事していること。
そして、その従事日数が900日以上であること。
期間だけでも日数だけでも足りません。
さらに見落とされやすい条件があります。
国家資格を持って受験する場合、実務経験の起算日は勤務を始めた日ではなく、その資格が登録された日になります。
この記事では、受験資格の要件と計算のルールを公式情報で確認します。
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編集部のアドバイス

「5年働いたから受けられる」と思って申し込むと、資格の登録日で数え直して足りないことがあります。登録日を先に確認してから年数を数えてください。
ケアマネの受験資格は5年以上かつ900日以上
まず条件を確認します。
対象になる業務は2種類
| 区分 | 対象となる業務 |
|---|---|
| A | 別表1に定める国家資格等に基づく業務に従事する者 |
| B | 別表2に定める相談援助業務に従事する者 |
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必要な実務経験は「Aのみ、Bのみ、もしくはA+Bで従事期間が通算して5年以上であり、かつ、従事日数が900日以上であること」です。
AとBを合算できるため、資格に基づく業務と相談援助業務を行き来してきた人も通算できます。
期間と日数は両方を満たす必要がある
5年以上という期間と、900日以上という日数は「かつ」で結ばれています。
どちらか一方では受験資格を満たしません。
5年は約1,826日ですが、必要な従事日数は900日です。
つまり週3日程度の勤務でも、5年続ければ900日に届く計算になります。
勤務形態は問わない
実務経験の数え方について、東京都は次のように案内しています。
- 常勤、非常勤、パート等の勤務形態は問わない
- 勤務時間が短い場合も1日として算定する
短時間勤務でも1日としてカウントされるため、フルタイムでなくても積み上がります。
斉藤さやか「5年以上かつ900日以上」という形は、長く細く続けた人を拾う設計です。パートで続けてきた期間も無駄になりません。
ケアマネの受験資格で見落とされやすい計算ルール
ここでつまずく人が多い部分です。
国家資格は「登録日」から数える
東京都は次のように明記しています。
「国家資格等を持ち、その資格等に基づく業務を受験資格として申し込む場合、実務経験の開始日はその業務で勤務し始めた年月日ではなく、国家資格等の登録された日となります」
たとえば介護福祉士の場合、介護職として働き始めた日ではなく、介護福祉士として登録された日が起算日です。
資格を取る前の勤務期間は実務経験に含まれません。
対人援助が本来業務でなければ含まれない
東京都は「いずれの業務内容においても、要援護者に対する直接的な対人援助業務が本来業務として明確に位置づけられていることが必要」としています。
あわせて、資格を持っていても教育業務、研究業務、営業、事務等を行っていた期間は実務経験に含まれないと明記されています。
資格があるだけでは足りず、何をしていたかで判定されます。
掛け持ちは重複して数えられない
同一期間に複数の施設・事業所等で業務に従事した場合、重複する従事期間は合算できません。
また1日に複数の施設・事業所等で業務に従事した場合も、従事日数は1日として数えます。
複数事業所を掛け持ちして日数を早く貯める、という計算は成立しません。
過去に省略受験だった人は再提出が必要な場合がある
東京都は、平成29年度まで省略受験(実務経験証明書の省略)の対象だった人についても注意を促しています。
経過措置の実務経験を除いた有効な実務経験が5年未満または900日未満となる場合は、新規受験として改めて実務経験証明書の提出が必要になります。
ケアマネの受験資格は2018年度に厳しくなった
現在の要件になった経緯です。
第21回で受験者が62.5%減った
厚生労働省が公表している試験の実施状況を見ると、変化がはっきり出ています。
| 回 | 年度 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
|---|---|---|---|---|
| 第19回 | 平成28年度 | 124,585 | 16,281 | 13.1% |
| 第20回 | 平成29年度 | 131,560 | 28,233 | 21.5% |
| 第21回 | 平成30年度 | 49,332 | 4,990 | 10.1% |
| 第22回 | 令和元年度 | 41,049 | 8,018 | 19.5% |
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第20回の131,560人から第21回の49,332人へ、受験者数は62.5%減りました。
受験資格の対象が国家資格等に基づく業務と相談援助業務に整理されたことが、この規模の変化につながっています。
現在の受験者数は5万人前後で安定
| 回 | 年度 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
|---|---|---|---|---|
| 第24回 | 令和3年度 | 54,290 | 12,662 | 23.3% |
| 第25回 | 令和4年度 | 54,406 | 10,328 | 19.0% |
| 第26回 | 令和5年度 | 56,494 | 11,844 | 21.0% |
| 第27回 | 令和6年度 | 53,699 | 17,228 | 32.1% |
| 第28回 | 令和7年度 | 50,601 | 12,961 | 25.6% |
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直近5回は5万人台で推移しています。
合格率の推移はケアマネの合格率で詳しく扱っています。
ケアマネの受験資格を満たしている職種
実際に誰が合格しているかで、対象の広さが見えます。
第28回の職種別合格者数
| 職種 | 合格者数 | 構成比 |
|---|---|---|
| 介護福祉士 | 8,310人 | 64.1% |
| 看護師、准看護師 | 2,094人 | 16.2% |
| 社会福祉士 | 857人 | 6.6% |
| 理学療法士 | 618人 | 4.8% |
| 作業療法士 | 293人 | 2.3% |
| 保健師 | 245人 | 1.9% |
| 相談援助業務等従事者 | 242人 | 1.9% |
| 柔道整復師 | 212人 | 1.6% |
| 栄養士、管理栄養士 | 198人 | 1.5% |
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介護福祉士が64.1%で、合格者の3人に2人近くを占めます。
厚生労働省は、この合計欄について複数の法定資格の取得者を含むため合格者数とは一致しないと注記しています。
累計では看護師の比率が高い
第1回から第28回までの合計では構成が変わります。
| 職種 | 累計合格者数 | 構成比 |
|---|---|---|
| 介護福祉士 | 357,241人 | 45.7% |
| 看護師、准看護師 | 181,620人 | 23.2% |
| 相談援助業務等従事者 | 80,098人 | 10.3% |
| 社会福祉士 | 50,413人 | 6.5% |
| 保健師 | 29,189人 | 3.7% |
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累計では介護福祉士45.7%、看護師・准看護師23.2%です。
直近の第28回で介護福祉士が64.1%まで高まっているのは、受験資格の整理後に介護福祉士ルートの比重が上がったためと読めます。
ケアマネの受験資格を確認してからの手続き
申し込みの流れも押さえておきます。
受験地は勤務地か住所地で決まる
東京都の案内では、申込日現在に受験資格該当業務に従事している場合はその勤務地、従事していない場合は住所地が属する都道府県で受験します。
複数の勤務地がある場合は、主たる勤務地の所在する都道府県での受験です。
申込後に受験地を変更することはできません。
試験は都道府県が実施する
ケアマネ試験(介護支援専門員実務研修受講試験)は、都道府県が実施します。
公益財団法人社会福祉振興・試験センターは、介護保険法による登録試験問題作成機関として、試験問題の作成および合格基準の設定に関する事務を都道府県から受託しています。
受験手数料は都道府県によって異なる
東京都の令和8年度の受験手数料は12,400円です(コンビニエンスストアへの振込手数料として別途148円)。
実施主体が都道府県のため、金額や申込期間は地域によって異なります。
受験予定地の受験要項で確認してください。
受験までの流れ全体はケアマネになるにはで扱っています。
ケアマネの受験資格に関するよくある質問
ケアマネの受験資格は何年必要ですか?
国家資格等に基づく業務または相談援助業務に、通算5年以上かつ従事日数900日以上です。
期間と日数の両方を満たす必要があります。
パートでも実務経験に数えられますか?
数えられます。
常勤・非常勤・パート等の勤務形態は問わず、勤務時間が短い場合も1日として算定されます。
資格を取る前の勤務期間は含まれますか?
国家資格等に基づく業務で申し込む場合、実務経験の開始日はその資格が登録された日です。
登録前の勤務期間は含まれません。
複数の事業所を掛け持ちしたら日数は増えますか?
増えません。
同一期間の重複は合算できず、1日に複数の事業所で従事しても従事日数は1日です。
介護職員初任者研修だけでは受けられませんか?
対象は別表1の国家資格等に基づく業務、または別表2の相談援助業務に従事する者です。
対象業務の詳細は、受験予定の都道府県の受験要項で確認してください。
誰が合格していますか?
第28回の職種別では介護福祉士が8,310人で64.1%、看護師・准看護師が2,094人で16.2%でした。
まとめ:ケアマネの受験資格は「5年以上かつ900日以上」を登録日から数える
ケアマネの受験資格について、公式情報から整理すると次のとおりです。
- 国家資格等に基づく業務(A)または相談援助業務(B)に、A+Bの通算で5年以上かつ900日以上
- 期間と日数は「かつ」で、どちらか一方では足りない
- 常勤・非常勤・パートは問わず、短時間勤務も1日として算定
- 国家資格で申し込む場合、起算日は勤務開始日ではなく資格の登録日
- 教育・研究・営業・事務の期間は実務経験に含まれない
- 同一期間の掛け持ちは重複して数えられない
- 第21回(平成30年度)に受験者が131,560人から49,332人へ62.5%減少
- 第28回の職種別合格者は介護福祉士64.1%、看護師・准看護師16.2%
- 試験は都道府県が実施し、受験手数料は地域によって異なる(東京都は12,400円)
年数より先に、資格の登録日を確認してください。
受験できると分かった時点で対策に入れるよう、教材と標準学習期間を確認しておく方法もあります。
そこから数え直すと、見込みが変わることがあります。
出典一覧
- 東京都福祉保健財団「令和8年度 東京都介護支援専門員実務研修受講試験」(2026年10月7日確認)
- 厚生労働省「第28回介護支援専門員実務研修受講試験の実施状況について」(2026年10月7日確認)
- 社会福祉振興・試験センター「介護支援専門員」(2026年10月7日確認)


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