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医療事務の仕事内容は受付・会計・レセプトの3つ|1か月の流れで理解する

医療事務の仕事内容。各月分の診療報酬は翌月10日までに請求し、請求件数の99.8%が電子レセプト
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医療事務の仕事内容は、窓口で患者に接する仕事と、保険者に医療費を請求する仕事の2種類に分かれます。

前者は受付と会計、後者がレセプト業務です。

そして医療事務が「毎月10日」を意識して働く理由も、この後者にあります。

この記事では、法令と公的データから医療事務の仕事内容と1か月の流れを整理します。

編集部のアドバイス

斉藤さやか
斉藤さやか

医療事務の求人は「受付のみ」から「レセプト請求まで一貫」まで幅があり、担当範囲で忙しさも評価も変わります。応募前に求人票の業務内容欄でレセプト業務が含まれるかを確認してください。含まれる場合は月初が繁忙期になります。ここを知らずに入ると「思っていた仕事と違う」となりやすい部分です。

目次

本コンテンツは、当サイト(ママキャン資格部)の制作ガイドラインに基づく編集プロセスを経て作成しています。 >>コンテンツ制作ガイドライン

医療事務の仕事内容は大きく3つに分かれる

医療事務の3つの業務区分

業務を性質ごとに分けると次のようになります。

区分主な業務患者と接するか
受付業務保険証・マイナ保険証の確認、カルテ作成、予約管理、案内接する
会計業務診療内容から窓口負担額を計算し、患者から徴収する接する
レセプト業務診療報酬明細書の作成・点検、審査支払機関への請求接しない

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医療機関の規模によって、この3つを1人が兼ねる場合と分業する場合があります。

診療所では兼務が一般的で、病院では医事課として分業されることが多くなります。

このうち専門性が問われるのがレセプト業務です。

受付と会計は他業種の接客・レジ業務と重なる部分がありますが、レセプト業務は医療保険制度と点数表の知識がないと成立しません。

医療事務の1か月は「翌月10日」を軸に動く

請求から入金までの流れ(令和8年度)

レセプト業務には法令で定められた期限があります。

療養の給付及び公費負担医療に関する費用の請求に関する命令(請求省令)の規定です。

条文内容
第1条保険医療機関・保険薬局が費用を請求するときは、原則オンライン請求により行う
第2条オンライン請求は各月分について翌月10日までに行わなければならない

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つまり6月に行った診療の請求は、7月10日までに済ませる必要があります。

この締切があるため、医療事務の月初は1か月でもっとも忙しい時期になります。

一般に「レセプト残業」と呼ばれるのはこの期間の業務です。

斉藤さやか斉藤さやか

月初が繁忙期という点は、家庭と両立して働きたい人には先に知っておいてほしいところです。逆に言えば、繁忙期が月のどこに来るかが読める仕事なので、予定を立てやすい面もあります。

請求してから入金までは約2か月かかる

請求した医療費がいつ医療機関に入るかも決まっています。

令和8年度の支払予定日です。

診療月支払予定日
令和8年4月診療分6月22日(月)
5月診療分7月22日(水)
6月診療分8月21日(金)
7月診療分9月24日(木)

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6月に診療した分は、7月10日までに請求して8月21日に入金されます。

診療から入金まで約2か月です。

請求内容に誤りがあると差し戻され、入金がさらに遅れます。

レセプト点検が医療機関の資金繰りに直結しているのは、この構造があるからです。

レセプト業務は99.8%が電子で行われている

令和8年6月診療分 レセプト請求形態別の割合

「医療事務はレセプトを手書きで作る仕事」という説明は、現在の実務には当てはまりません。

社会保険診療報酬支払基金が公表している令和8年6月診療分の請求状況です。

請求形態件数ベース医療機関数ベース
電子レセプト99.8%97.6%
うちオンライン請求99.1%95.3%
電子媒体0.7%2.2%
紙レセプト0.2%2.4%

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総計10,947万件のうち紙レセプトは0.2%です。

書面での請求が認められるのは、令和6年3月31日以前から書面請求していた医療機関が期限までに届け出た場合に限られます。

日本医療事務協会も公式サイトで「現在の医療機関ではシステム化が進み、レセプトは自動作成されるなど、求められる業務や役割も変化しています」と説明しています。

紙で請求できる医療機関は条件が限られている

紙レセプトが0.2%まで減っているのは、書面請求が猶予措置になっているからです。

書面で請求できるのは、令和6年3月31日以前から書面請求していた医療機関が、令和6年2月29日までに次のいずれかを届け出た場合に限られます。

対象条件
レセプトコンピュータを使用していない医療機関その旨を届け出る
レセコン使用の薬局常勤の保険薬剤師全員が昭和19年4月1日以前生まれ
レセコン使用の診療所(歯科を除く)常勤の保険医全員が昭和20年7月1日以前生まれ
レセコン使用の診療所(歯科)常勤の保険医全員が昭和20年4月1日以前生まれ

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新しく開業した医療機関は、この猶予措置の対象になりません。

つまり紙で請求している現場はこれ以上増えず、今後も減っていく一方です。

医療事務として就職する先で紙の請求業務に当たる可能性は、ほぼないと考えて差し支えありません。

それでも点数の知識が必要な理由

レセプトが自動作成されるなら知識は不要かというと、そうではありません。

自動作成されるのは、レセプトコンピュータに入力した内容にもとづく明細書です。

入力の前提となる算定の判断と、出力されたレセプトの点検は人が行います。

工程担い手
診療内容から算定する項目を判断する人
明細書の様式に沿って出力するシステム
病名と診療内容の整合を点検する人
審査支払機関へ送信するシステム

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医療事務の資格試験でレセプトの作成と点検が問われ続けているのは、この2つの工程が残っているからです。

出題範囲がそのまま実務の範囲になるため、学ぶ順番に意味があります。

カリキュラムの中身は医療事務講座のカリキュラム比較で確認できます。

資格試験の出題範囲が医療事務の業務範囲を示している

どの業務が求められているかは、試験の審査領域に表れています。

医療事務技能審査試験(メディカル クラーク®)の試験科目です。

科目内容
学科(50分)医療事務知識 60問
実技(70分)患者接遇 2事例
実技(70分)診療報酬明細書(出来高請求)の作成 2症例
実技(70分)基本診療料および特掲診療料の項目ごとの計算 15問
実技(70分)1日分の外来会計の点検・病名との突合 2症例(医科)

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患者接遇、明細書の作成、点数の計算、会計の点検と病名突合という4つが並んでいます。

これが受付から請求までの業務範囲とほぼ一致します。

技能認定振興協会の医科 医療事務管理士®では、学科の出題範囲が「法規」「保険請求事務」「医学一般」の3分野です。

医学の知識が一定量求められるのは、病名と診療内容の整合を判断する必要があるからです。

学科で問われる「法規」は、健康保険法をはじめとする医療保険制度の枠組みです。

患者の負担割合が年齢や所得で変わる仕組みを理解していないと、会計業務そのものが成り立ちません。

窓口で扱う金額の根拠が制度にあるため、接客だけで完結する仕事にはならない構造になっています。

勤務先によって医療事務の仕事内容は変わる

同じ医療事務でも、勤務先の種別で扱うレセプトが違います。

令和8年6月診療分の請求件数の内訳です。

勤務先請求件数オンライン請求の割合(機関数ベース)
病院1,120万件99.6%
医科診療所4,459万件96.6%
歯科1,582万件90.1%
調剤薬局3,744万件98.8%
訪問看護42万件94.3%

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件数が最も多いのは医科診療所です。

病院は1件あたりの点数が大きい入院レセプトを扱うため、件数は少なくても業務の難度が上がります。

歯科と訪問看護は紙レセプトの割合が他より高く、歯科は機関数ベースで5.0%が紙での請求です。

調剤薬局を選ぶ場合は医療事務ではなく調剤薬局事務の知識が必要になります。

訪問看護ステーションは請求件数42万件と小さい領域ですが、オンライン請求への移行が進んだのは比較的最近です。

斉藤さやか斉藤さやか

同じ「医療事務」の求人名でも、歯科と調剤と病院では覚える点数表がまったく違います。未経験から入るなら、最初に選んだ勤務先の種別がそのまま経験の方向を決めると考えておいてください。

求められる資格の違いは医療事務の難易度で比較できます。

医療事務の仕事内容に関するよくある質問

医療事務は未経験でもできますか?

受付と会計から担当し、慣れてからレセプト業務に移る配置が一般的です。

求人票の業務内容欄で担当範囲を確認してください。

レセプトは手書きで作るのですか?

作りません。

令和8年6月診療分では請求件数の99.8%が電子レセプトで、紙レセプトは0.2%です。

残業は多いですか?

請求省令第2条で各月分を翌月10日までに請求すると定められているため、月初に業務が集中します。

繁忙の時期が月のどこに来るかは予測できます。

医学の知識は必要ですか?

必要です。

医科 医療事務管理士®の学科では出題範囲に「医学一般」が含まれ、病名と診療内容の整合を判断する場面があります。

医療事務と医療クラークは同じですか?

別の職種です。

医療クラーク(医師事務作業補助者)は医師の事務作業を代行する職種で、資格も別に用意されています。

違いはメディカルクラークとはで整理しています。

病院と診療所ではどちらが働きやすいですか?

働きやすさを比較した公的データはありません。

診療所は業務を兼務する傾向があり、病院は医事課として分業される傾向があります。

まとめ|医療事務の仕事内容は受付・会計・レセプトで理解する

  • 業務は受付・会計・レセプトの3つに分かれ、専門性が問われるのはレセプト業務
  • 請求省令第2条で各月分の請求は翌月10日までと定められており、月初が繁忙期になる
  • 診療から入金までは約2か月(6月診療分は8月21日支払予定)
  • 請求件数の99.8%が電子レセプトで、紙は0.2%しか残っていない
  • 明細書の出力はシステムが行い、算定の判断と点検は人が担う
  • 試験の審査領域は患者接遇・明細書作成・点数計算・会計点検の4つ
  • 請求件数が最も多いのは医科診療所の4,459万件

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出典一覧

この記事を書いた人

斉藤さやかのアバター 斉藤さやか Mamcamp代表・講師

強みも特技もない一人の主婦から、公式LINE/Instagram/YouTubeなどの運用・監修を1,200件以上経験し、時間と場所に縛られない働き方を実現。

現在はマーケティングコンサルタントとしても活動しながら、これまでに累計900名以上(のべ1,000名近く)の主婦の働き方をサポート。ママキャンでは「強みのない主婦でも、自分に合う仕事は必ず見つかる」という前提で、一人ひとりに合わせた個別サポートに邁進しています。

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